カリスマ失墜 ゴーン帝国の20年

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カリスマ失墜 ゴーン帝国の20年

  • 著者名:日経ビジネス【編】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 日経BP(2019/04発売)
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  • ISBN:9784296102594

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内容説明

■日本を熱狂させ、失望させたカリスマ  カルロス・ゴーンとは何者だったのか?
2018年11月に突如逮捕されたカルロス・ゴーン氏。倒産寸前の日産自動車を再建し、カリスマ経営者として脚光を浴びた男は一夜にして転落した。
会社を私物化して日産に損害を与えたという「特別背任」などの罪に問われている。
今や、その存在が全否定されたかに見えるゴーン氏。「日経ビジネス」が追い続けた20年の軌跡をたどると、知られざる姿が見えてくる。

■20年の支配の功罪を検証  経営手腕は本物だったのか?
ゴーン氏が日産のV字回復で見せた手腕は実に鮮やかだった。
来日後すぐに現場の生の声を吸い上げてプランを練り、有能な人材を引き上げ、組織を変えて、成果を生んだ。
本書では緊迫する当時の社内の様子、経営幹部の苦悩、部品メーカーとのせめぎ合い、そして日産がどう変化したかをエキサイティングに描く。

■いかにして絶対権力を握ったのか?  日仏連合を支配する皇帝になった理由
提携時の契約では、「CEOとCFOは日産が決め、COOはルノーから出す」ことになっていた。
だが、COOになったゴーン氏の手腕に日本人の経営陣は感嘆。リストラやコスト削減で生じる反発の矢面に立つCEOにゴーン氏を就けた。
カリスマに「依存する」道を選んだことが、ゴーン氏が皇帝のように君臨する道を開いた。

■「幻の日仏米連合」「不平等条約」…  歴史から見えるゴーン氏の野望と実像
本書ではゴーン氏が狙った米ゼネラル・モーターズとの幻の資本業務提携や、日産とルノーの「不平等条約」の実態など、日経ビジネスが追い続けたゴーン氏と日仏連合の20年間の軌跡を克明に描く。

目次

第1章 混迷 カリスマの功罪
「ゴーン支配は日産に何を残したのか」
ゴーン改革20年の功罪

第2章 降臨 フランスから来た男
「倒産秒読みの日産に舞い降りた『救世主』」
ルノーとの提携で日産は生まれ変わるか

第3章 破壊 大リストラと系列消滅
「軋轢恐れず企業文化を破壊」
ゴーンの危険な綱渡り 思惑渦巻く部品説明会

第4章 再生 V字回復の光と影
「『不平等条約』と世界戦略車『マーチ』」
日産は本当に復活したか

第5章 栄光 飽くなき成長欲
「『量』の拡大にかける執念」
ゴーンの貪欲な成長目標

第6章 君臨 世界制覇の野望
「幻の日仏米大連合」
日産・ルノーとGMが提携交渉

第7章 直撃 ゴーンショックからリーマンショックへ
「突如立ち込めた暗雲」

第8章 中国 巨大市場に見出した活路
「『救いの神』となった中国」

第9章 電撃 EVに大博打
「環境対応車の出遅れ、EVで逆襲」

第10章 膨張 スリーダイヤを飲み込む
「電光石火でスリーダイヤを手中に」

第11章 不正 完成検査問題の闇
「『規模を追う』経営が壊した現場」

第12章 転落 容疑者になったカリスマ
「カリスマ逮捕の衝撃」

おわりに 漂流する日産・ルノー・三菱連合

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

240
ゴーン会長が日産に入ってからの日産の歴史といった感じ。当時は本当に潰れそうな会社だったんだなと知り、その状態から日産がいかに復活を遂げたのかがよくわかる一冊。今後の日産も注視したい。2019/08/13

なかしー

46
カルロスゴーンの栄枯盛衰をまとめた本、しくじり先生感覚で読了。 迅速な判断力と徹底的なコストカットによるV回復。 その成功体験に慢心や独裁政治による周りとの軋轢が生じ、併せてリーマンショックによる経済不況によって失墜するというのを見ると昔の旧日本軍やナチス失敗にも類似しているように感じた。 現在に目を向けると、アメリカのトランプ大統領を筆頭とした「自国ファースト」を掲げる極端な指導者たちにも?と似たような感覚を覚えて、しょうがなくなった。2019/10/12

しーふぉ

23
タイトルはカリスマ失墜だが、内容の8割はいかに日産を復活させたかとなっている。具体的には縦割りを止めるための特別チームの編成、工場の閉鎖や下請けに対し20%削減させるなどコストカット、目標必達などなど。ゴーン問題は日産の配当で利益出しているルノーに対し、従属的な立場を取らされている日産の軋轢が根底にありそうだ。2019/09/07

西澤 隆

8
日経ビジネス誌に掲載された「ゴーン来襲から逮捕まで」の氏と日産についての記事をまとめた本書はある意味「ゴーン氏はどう見られてきたか」の変遷史。日本のマスコミはある意味一色対応なので、黒船来る的時期はそのように、コストカットの花道の途中ではスタープレイヤーとして、完成車検査不正などの頃は「忙しすぎて状況が把握できないことへの危惧」を煽り、そして逮捕以降は「全てを私物化した悪人」の記事ばかりで他の視点は少ない。それを時系列に並べることで「日本のマスコミはこう態度を変えてきたのだな」が見えるのがとても興味深い。2019/11/25

YUJIRO

7
ゴーン氏が日差に来てから逮捕されるまでの軌跡を開設する。改めて見てみても、コミットメントやクロスファンクショナルチームで日産を立て直した(特に、コンサル等外部に頼らず日産自身の力を使って再建した)ことは見事だと思う。2019/05/24

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