創元推理文庫<br> 指名手配

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創元推理文庫
指名手配

  • ISBN:9784488115074

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内容説明

ロスの私立探偵エルヴィス・コールは、最近妙に金回りがいい息子タイソンのことを調査してほしいという母親からの依頼を受ける。どうやら少年は仲間ふたりとつるんで裕福な家からの窃盗を繰り返しているらしい。警察に捕まる前に逃亡中のタイソンを確保し、なんとか自首させたいという母親。だが、タイソンを追うコールの先回りをするかのように、何者かが少年の仲間を殺し、証人の口を塞いでいた。少年らが盗んだものに何か重大な秘密が隠されている? そしてタイソンの身にも危険が……。大評判となった『容疑者』『約束』に続く第3弾登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

92
ロバート・クレイスは「容疑者」「約束」を読んでいるはずなのに、何か感じが違うと思ったら、主人公が変わっていました。スコットもシェパードのマギーも出てこない。本作の主人公は私立探偵のエルヴィス・コール。金回りがいい息子タイソンの事を調査して欲しいという依頼を母親から受ける。調べると仲間と裕福な家からの窃盗を繰り返しているらしい。自首させたいという母親だったが、事件は意外な方向に展開していく。限られた人物で物語は繰り広げられるが、盛り上がりに欠ける印象は否めず、個人的にはマギーが出てくるものが好みです。2019/05/27

buchipanda3

80
コール&パイクシリーズ長編。マギーは出なかったけど、この二人のプロフェッショナルな仕事ぶりと人柄が魅力的なナイスコンビの活躍をガッツリ楽しめた。情に深くて泥くさい一面を見せるが探索の手際はスマートなコール、登場の仕方が格好良くて出たら安心のパイク。今回はシングルマザーの息子の素行調査から始まる。彼女の息子の身の危険を察したコールが体を張って守ろうとする姿が印象的だ。彼の父親という存在に対する想いが本作のメインだね。悪役コンビも逃亡女子も破茶滅茶だったけどきっちり彼らが締めた。終わり方もいい。次作も楽しみ。2019/05/15

ずっきん

78
マギー物ならともかく、展開も描写もちょいと優等生過ぎるよなあ、会話の翻訳(特に女性)も、もうちょっと頑張っていただきたいなあー、なんて読んでたけど、いやー、ジワジワくるわ。所々で挿されるコールの短いモノローグが絶妙なんである。コールいい♪ 読み方間違えてた。これはコールとパイクのカッコ良さにひたすら酔うのが正しい楽しみ方である。だがしかし、一番光ってたのはハーヴェイ&ステムズだ。ファレスでのエピソード。こんなの突っ込んでくるなんて、もう本当にずるいよ。手練れ過ぎるよクレイス。至福のシーンだった。2019/09/15

Panzer Leader

75
「第136回海外作品読書会」前作から気になっていたコール&パイクが今作では主人公としての活躍が楽しめるハードボイルドな傑作。私立探偵として男としてそして人間としてこれほど完璧な人物が存在しただろうか。これ以上語る言葉もないです。また彼を彩る登場人物も存在感溢れる描かれ方で心に残る。この後の新作は勿論の事、さかのぼって初期作品から読みたくなる魅力に満ちた逸品。それと共にマギーたちのその後も読みたいんだけど無理な注文なのかな。2019/07/03

くたくた

72
まず登場人物欄をチェック。スコットとマギーは登場しない。知ってたけどやはり残念。これは念願の待ちに待ったC&Pの新刊である。と思いきや、なんだか訳ありそうな二人組がいきなり登場、その名もハーヴェイ。今回は2対2か?かつては電話が仕事道具だったコールも今や事務所のウェブサイトを持っているらしい。フェイスブック、ツイッターなんて言葉も出てくる。コールが時代の変化にちゃんと乗っかっていて嬉しい。可愛げ皆無な同居人(猫)も健在。前作から関係が続いているヘスにご飯をねだられ、せっかく厚切り子牛肉を仕込んでいたのに2019/05/12

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