内容説明
糖尿病の中心に君臨してきたインスリンが、その座をグルカゴンに譲り渡すときが来た。
本書は、ホルモン・グルカゴンの血糖上昇に及ぼす影響をその作用機序からわかりやすく解説。インスリンの欠乏が糖尿病の唯一無二の原因とみなされてきたこれまでの常識を大きく覆し、糖尿病の病態理解にパラダイムチェンジをもたらす画期的内容。糖尿病はグルカゴンをコントロールできなくなった結果であるという未だどの教科書にも書かれていない糖尿病の地殻変動を解説する。グルカゴンをターゲットにした治療薬の臨床試験の足音がすぐそこまで聞こえてきている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
izw
6
糖尿病は、血糖値を下げるインスリンが働かない、あるいは、ない、ために生じる症状という常識があるが、グルカゴンというホルモンを抑えると血糖値が下がることが発見され、グルカゴンが血糖値上昇に関係していると考えられるようなってきた。様々な実験結果の紹介があり、確証が得られつつあるようだが、治療として使う薬の整備もこれからで、食事療法として確立した方法もこれからのようだ。インスリンを投与するだけでなく、グルカゴンの過剰を抑えることが確実に行えるようになり、糖尿病対策も改善されることを期待する。2020/07/16
言論空間
1
現代の糖尿病治療への問題提起の本。 本来は膵臓のβ細胞の障害と思われていたが、α細胞の障害のパターンもあると主張。 マウスを用いた実験や、膵臓の構造についてなどから考察しておりとても信憑性が高いと感じた。 今は1型2型で分かれているが、新たに3型(グルカゴン型)などと命名されてもおかしくなさそう。
Nobo
0
血糖値が下がらないのはインスリンが効かない/足りないのではなく、血糖値を上げるグルカゴンが出ているから。インスリンが効かなくても、グルカゴンが出ていなければ高血糖にはならない。 では、グルカゴンの暴走を防ぐ方法の一つは植物性食品を多くとり、食物繊維を最低50-55g/dayとるようにすること。「グルカゴン」という視点からも、野菜、果物、全粒穀物、食物繊維は健康のカギのようだ。
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