岩波新書<br> なぜ働き続けられない?社会と自分の力学

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岩波新書
なぜ働き続けられない?社会と自分の力学

  • 著者名:鹿嶋敬
  • 価格 ¥885(本体¥820)
  • 岩波書店(2019/05発売)
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内容説明

働く女性は全体の半数近くを占めるのに,本人が望んでも働き続けられないのはなぜなのか.なぜ非正規雇用が多いのか.雇用均等処遇,男女共同参画社会の中での「軋轢」を描きながら,当事者の声とともに今後を問う.

目次

目  次
   はじめに

 Ⅰ いま、起きていること
  1 男女共同参画と女性活躍推進のはざまで
   部署名が変わる/経済政策と位置づける限界/変化の兆し/世界の共通目標「ジェンダーの平等」/社会に浸透したのか
  2 「参画」理念は息づいているか
   男女の個人の尊厳/固定的な性別役割分担
  3 データから見る働く女性の実情
   高い女性の非正規雇用比率/一人一人が個性と能力を発揮/どのようにして正規雇用になったのか/ 「男性と同等の雇用環境を」/一般職女性は「活躍」の対象外?/賃金に現れている格差/男性発信型の制度
 Ⅱ 男女雇用機会均等の時代
  1 「一九八五年」はターニングポイント
   ジョージ・オーウェル/男性に限定、男性と区別/使用者側と労働側の議論/採用、配置、昇進などが努力義務に/失望の声/男対女のせめぎあい
  2 コース別雇用管理制度の登場
    「平等」を使いわけ/総合職と一般職/コース別に名を借りた男女別管理/続く男性スタンダード
  3 均等法時代のシンボル、総合職女性
   総合職女性をめぐっての混乱/中間職の登場/残っている差別感覚/電話に出ると「男の人に替われ」
  4 “家庭”に
   結婚、出産で退職/ 「特別な人」でないと続かない/家事・育児は男性も巻き込んで、が未成熟
 Ⅲ 「家庭を維持するのは私」という生き方
  1 出産後
    「次代を担う者」を育てる/機が熟していなかった/ 「賛成反対」か、「同感するしない」か/第一子出産後はパート・派遣へ
  2 夫の育児参画
   夫は「午前」、妻は「午後」/負担が大きかった迎え担当の妻/保育所への送り迎え/世代間にバラツキ/ “性別社員分離”の構図とは/ 「家事育児も半分半分に」
  3 新たな主婦論争の可能性
    「外さん」が出始めたころ/ 「主婦の自由」を謳歌?/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ/女性の社会進出が少子化をうながす?/ 「適齢期」をどう受け止めるか/経済団体からの提言
 Ⅳ 女性が活躍できる社会か
  1 三〇年経ても男女間格差
   活躍できない/雇用管理区分ごとの平等/格差の原因/ 「女性活躍」は本気か?
  2 企業による女性社員の活躍推進
   企業が試みていること/中小企業が女性の活躍をうながすきっかけ
  3 女性は管理職になりたくない?
   重くのしかかる性別役割分担/管理職志向と職場環境/社会保険制度、配偶者控除が就労を抑制/管理職志向の低さは「作られたもの」か
  4 何が影響しているのか
   なぜ仕事を続けられないのか/女性も多様であることを重視/育児休業の取得と昇進/育児が昇進の妨げになる女性活躍推進とは?
  5 親の介護
   母を老人ホームへ/介護も妻の負担が大/女性への依存を前提にした男女平等社会
 Ⅴ 活躍推進時代の影
  1 男女間格差のルーツをたどる
   独立とは「経済的独立」/明治の経営者の証言/女性は「温順親切」「綿密丁寧」?/堤清二の証言
  2 女性の貧困
   困難に直面している人たちの暮らし/背景に非正規雇用問題/母子世帯の預貯金額/男性より低い女性の再婚率/困難の「複合化、固定化、連鎖」/ 「女性は経済的な自立を必要としない存在」?
  3 高齢者の貧困
   高齢社会は「女性社会」/ひとり暮らしの高齢者の経済不安/第2号被保険者への適用へ/求職者の事情に合わせて働ける社会になったが……
 Ⅵ 新たなステージに向けて
  1 「自らの意思」の大切さ
    「自らの意思」とは/ 「自らの意思」で選んだ生き方/労働力不足が解消したら、どうなる?
  2 古くて新しい課題「固定的な性別役割分担意識」の解消
   自分は専業主婦が夢?/ 「男性が主で女性が従」/末の子の年齢が低いほど、重い妻の負担/ヨーロッパでは/日本型男女共同参画/仕事、家庭「どちらも」/地方自治体の緊急課題
  3 「男女共同参画の視点」をあらゆる分野に
   被災地から学んだこと/避難所のあり方/固定的な性別役割分担の否定が前提/裁量労働は生活を侵食する?/男女ともに「親などの介護」/ 「男女」か「すべての人」か/男女二元論に限界?/パートナーシップ制度を採用/パートナーシップ関係にある場合/在日米国商工会議所の意見/プロセスとゴール
   おわりに