角川文庫<br> 移民 棄民 遺民 国と国の境界線に立つ人々

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角川文庫
移民 棄民 遺民 国と国の境界線に立つ人々

  • 著者名:安田峰俊【著者】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • KADOKAWA(2019/04発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041070680

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内容説明

国民国家の「エラー」にされた人々。
彼らから見た、移民大国・日本と世界の姿。
日本、中国、新疆ウイグル自治区、台湾をめぐった傑作ルポ!!
いま、世界のルールは動揺している。「境界に置かれていた人々が、ルールの書き換えを強く要求する時代になったのだ。
我々は、彼らを知らなくてはならない――。

日本で生まれ育ったにもかかわらず無国籍者となった女子大生。
中国の軍閥高官の孫だったにもかかわらず夜都の住人を選んだ男。
移民、難民、無国籍者に、暮らしていた国が滅びた遺民、そして国家から切り捨てられた棄民など。
国民国家の「エラー」にされた人々の実態とは? 彼らの眼に移民大国・日本はどのように映っているのか? 
日本、中国、新疆ウイグル自治区、台湾をめぐり、国と国の境界線に立つ人々、「境界の民」に迫った傑作ルポ!!

<本書に登場する境界の民>
・日本で生まれ育った「無国籍者」。難民二世のベトナム人
・日本人も信用できない四面楚歌。懊悩するウイグル人
・夜都・上海に生きる軍閥の末裔。『文藝春秋』を愛読する中国人
・日系企業・メディアを見限った漢奸の日本人と中国人
・日本にも中国にも媚びない“ナショナル”を再構築する台湾人

※本書は2015年2月に小社より刊行された単行本を加筆修正の上、文庫化したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

88
ベトナム難民、台湾、ウイグル。国境をこえて生きてきた多くのアジア系の人達の人生と本音。外国人労働者や移民に関するニュースが気になり、積読山から手にとったのだけど、自分が「かわいそう」とかでスルーしてきたことを突き付けられたような。初出の2015年から状況は非常に厳しくなっているのは確か。抑圧を強める中国にどう対峙していくのか。続く憎しみの連鎖。反中国の材料として彼らを利用するのは論外だが、人として見ていないという点では、技能実習生問題も根っこは同じかも。扱いの難しい主題。著者は「今」をどう描いているのか。2023/04/29

HANA

57
やはり著者の文には読ませる力量があるなあ。我々は日本国籍を有しそれを当たり前だと思っているが、この本を読むと国籍という物を自分に問い直したくなるテーマもある。ただほとんどはアジア圏をテーマにしたルポとなっている。ただそれの滅茶苦茶面白いのね。日本の都合で振り回される在日ウイグル人や勝手な幻想を押し付けられる台湾に、日本のメディアに愛想をつかした上海人。何より面白かったのは「黒いワイルドスワン」と題された軍閥の子孫の話。激動の時代に翻弄される人生を書き留めたそれは上質の小説を読むかのようでもあった。2026/04/07

piro

26
国と国の「境界」に生きる人々のルポ。日本で生活するインドシナ難民の二世、中国の中でアイデンティティを否定されるウイグル人、国際的に国として認められていない場合が大多数の台湾人…。こういった人々に対する多くの日本人の認識が凝り固まったものだと言う事がわかります。固定観念や偏見、蔑みを捨て、今・実の彼らを理解し、尊重していく事が重要ですね。それにしてもウイグル問題がどんどん救いようが無くなっているのが辛いです。タイトルと内容はイマイチ合っていない様に感じました(単行本のタイトルの方がまだ良かったのでは?)。2020/04/12

こも 旧柏バカ一代

24
日本に亡命して来たベトナム人とその子供達、中国で弾圧されているウイグルの人達と日本人の関係、かつて日本が占領していた上海、その後の歴史に翻弄された人の話、台湾のヒマワリ運動と日本人の台湾利用。それらを現地の人を取材して裏取りをして行ったルポ。特にベトナム、ウイグルについては無知だったと痛感、あと台湾の人達が日本の統治は侵略で悪いことだと言っていた事にホッとした。2020/02/24

Sakie

17
日本とアジアの"マージナル"ルポ。『国家、政治、歴史に翻弄された人たち』に焦点を当てる。ウイグル・台湾の侵略と支配に脅かされる人。判断を誤るもととわかっていても生ずる共感の能力、それが生半可の知識と相まったとき、事は誤る。当事者でないなら感情は置いて知る。日本以外にルーツを持つがために困難に行き当たる人。『みんな、そんなに距離置かんでええと思うんよ。なあんも考えんと付き合ったら、おもろい人らやんか』。まさにそれでよい。属性で排除する行為は、いつかわが身に降りかかる。黒いワイルド・スワンの話が異色で面白い。2026/02/07

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