内容説明
読めば身も心も軽くなる、現代人必読の「読むサプリ」待望の文庫を電子書籍化。飛ぶ鳥を落とす勢いの人気哲学者・内田樹と、話を聞いただけで悪いところを直してしまう革命的治療家・池上六朗が、頭より体を使った「正しい」生き方について本音で語り合う。「肩肘張ってる人は生きるのに肩肘を張っている」「取り越し苦労は傲慢である」(内田氏)、「元気も病気も自分で決めるもの」(池上氏)と両者から飛び出す辛口発言のいっぽうで、「今の自分を肯定しよう」(内田氏)と呼びかける。「ライト・タイム、ライト・プレイス(正しい時、正しい場所に、正しい仕方で存在すること)」をキーワードに、不安や悩みを抱える人たちへ「あなたのための場所はあるんだよ」とエールを送る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
56
読んでいて楽になる部分はあった。が、女性が子どもを持ちにくくなったのはキャリア教育のせいだけではない。そこはちょっとがっかり。2019/04/11
ミッキー・ダック
25
治療家の池上氏と武道家としての内田氏の対談。二人とも体には脳の理解を超える力があると語る。◆体は殆ど脳を通さずに反応するが、生命力に任せれば自己組織化の機能によって快感が得られるのに、脳は後付け解釈の思い込みで体の不快を打ち消してしまい歪みが放置される。◆また体には共感能力があり、同じ空間内の個人は同じ感情を持ち得るのに、脳が人は完全に理解し合えるという幻想を持つと逆に軋轢をもたらす。◆人が最終的に参照すべきは、思惑から解放され体の能力に任せた緊張のない「気持ちがいい」経験。これを追求すべきだと。 2019/08/16
あーびん
20
”自分が格好よくない人生って、すごくつまらないような気がするんです。” よくわかるところも、まだ理解できないこともいっぱいで、再読する年齢によって反応するポイントが違うかもしれない。2019/10/16
武井 康則
9
身体を使っている者の実感から出た言葉。 経験のない者にはよくわからないが、理屈でなく正しく納得できるとしか言いようのないところでの対談。不可思議な話ではないが、読者を選ぶ本だと思う。内田樹でなければ、本にならないだろう。2019/06/18
akarick777
7
知識ばかりを身につけて、リスクを恐れ、何も経験しないまま、何者かになろうとする。昔の私が聞くと、耳が痛い話w私は田舎育ちが嫌で都会に憧れ続けたけど、今になって、1人で山に入って遭難しかかった話とか、橋の下でこっそり犬を飼ってた話とか、裸足で田んぼに入る感覚とか、自然の中で得た身体経験を本当にありがたいと思う。話のネタになるし。よし。今夜は子どもたちと庭に寝そべって星を眺めよう!心をフラットに、頭をカラッポに。そうすれば、ライト・タイム、ライト・プレイス!2019/05/15