内容説明
手塚先生を捜せ! 担当編集者たちは血眼になって、心当たりを訪ねて回る。東京からの大逃走の果て、捕まえた場所は博多。週に何本もの連載を抱え、殺人的スケジュールをこなす手塚の、名作誕生秘話と壮絶な創作活動を、関係者への丹念な取材を通して描くノンフィクション。少年時代の漫画原稿、秘蔵写真付き。2003年4月7日、アトムが生まれた!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@80.7
14
圧倒されました。談志が「この世に天才は二人だ、ダ・ヴィンチと手塚治虫だ」と言ったと記憶してるけど天才以上のものだと分る。手塚によって道が開かれ続々と続く漫画家達に負けたくないとの思いのエネルギーだけではこれだけのクオリティある作品は描けない。仕事に追われながらも先頭を走る手塚の鬼気迫る姿が凄まじい。マンガのためなら死んでもいいと思われる生き様は誰も真似できないわな。また「火の鳥」読もうっと。ーいつの日か~甦れ~火の鳥よ~♪2015/06/09
佐島楓
14
「アイデアはバーゲンセールできるほどあるんだ」手塚先生を象徴しているせりふだなと思いました。まっすぐに、ご自身の描きたいマンガ、作りたいアニメを見据え、時代や現実との狭間で苦しんだ方。伝記的な内容ですが、とにかく情熱あふれる文章でした。今自分にしかできなくて、時代に求められているものとは何だろうと考えさせられたのがとても良かったです。読んでいない作品のほうが圧倒的に多いので、少しずつ収集しようと思います。2011/12/23
よしひろ
10
手塚治虫のロマン大宇宙。いつでも現役にこだわり抜き、とどまるところを知らない創作意欲。強烈なライバル意識、プロ意識。負けず嫌い。仕事へのストイックな姿勢。どれをとっても一級品で、先人の凄さは伝説的だ。一つの分野を変えてしまうほどの革命的な働きは、人生をかけての格闘なのだと知った。そして、賞の選考委員に加わるよう誘われた時、「僕はいつでも選ばれる側にいたい。」といった手塚の言葉はカッコいいのひと言である。2015/09/21
Gen Kato
1
子供のころからずっと「手塚治虫」であり続けた天才。デビュー最初から反発も凄かったんだなあ。誰かの才能を認めることよりけなす方が簡単。七十年間、変わってませんね、人間は…2015/09/15
KAZ
0
この連休に大江戸博物館に行き、手塚治虫特別展を観ました。で、積読本だったこの本にトライしたら、面白い。めっちゃ面白い。大下英治ってスキじゃないのに、これは最高。しっかりとしたインタビューで積み重ねられたルポタージュ。特に晩年の作品をきちんと読んでなかったことにショック。読もうっと。2009/05/12