集英社新書<br> 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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集英社新書
始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

  • 著者名:渡邉義浩【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 集英社(2019/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087210750

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内容説明

【秦は「ベンチャー的体質」ゆえに中華統一できた】初の中華統一を成し遂げた秦は、もともと「田舎の小国」に過ぎなかった。しかし、既得権者も少数だったため、リーダーが「抵抗勢力」を封じ込めることができた。「技術革新」にいち早く対応し、新たな社会体制を構築できたのだ。一方の六国は、フットワークが重く、テクノロジーがもたらす「新しい秩序」に背を向けたことで、秦に敗れた。【法家は歴代帝国に引き継がれた】秦が社会体制変革を行なう際に、理論的支柱となったのが「法家」の思想だった。これにより、国内の全リソースを「君主」一人が管理・収奪するシステムを作り上げる。秦の滅亡後も、法家は形を変え、歴代国家に引き継がれた。結果、人類史上、中国大陸でだけ、繰り返し統一帝国が興ることとなった。中国大陸の帝国が、広大な領土を中央から一律に支配し続けたのは、「始皇帝の遺産」を引き継いだからなのだ。そして、法家は現代中国でよみがえりつつあるように見える。【『キングダム』で通奏低音のように流れる法家】原泰久氏の漫画『キングダム』では、法家改革後の秦と、旧式の社会体制である六国の対比が見事に描かれている。本書では、『キングダム』という物語に流れる地下水脈を、25点もの名場面を引用しながら縦横に解説する。

目次

第1章 『キングダム』前夜 春秋・戦国時代はなぜ550年も続いたのか?
第2章 法家と秦の大改革
第3章 中華統一と空前の権力
第4章 始皇帝はなぜ儒家を憎んだのか
第5章 理想のゆくえ

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

103
わたしはコミックの「キングダム」も好きで既刊75冊を愛読しています。この本は、以前に読んだやはりコミック「ゴールデンカムイ」に関するアイヌ文化をわかりやすく説明してくれた同じ分野の本という気がしました。内容は秦に関する体制やその思想とのかかわりをかなりまじめに説明してくれています。中国史などでは、秦についてはあまり説明が多くないのですが、この本とコミックでかなり詳しくなりました。2025/04/05

Koichiro Minematsu

50
広大な中国を統一し続けるには、法家の存在からの古典中国モデルに習うしかない。唯一の成功例だということ。キングダムの見方も変わった。本日Ⅱも観てきた。2022/08/07

金吾

31
漫画「キングダム」と連接しながら、戦国からの中国の制度・考えを簡単に紹介しています。読みやすく書かれていますし、コラムは漫画と史記を繋いでくれるので良かったです。ただ楚が一番の大国というのは自分の認識とは異なっていました。2023/10/13

Tomoichi

26
漫画「キングダム」を読みだしたので、副読本として購入。 漫画なので空想上の人物で構成されていると思っていましたが、案外資料に出てくる人物をモデルとしていることにびっくり。もちろん漫画は漫画ですが、歴史の入り口としてぴったりなのでは。本書もコンパクトに春秋戦国と秦による支那統一を説明してくれるのでオススメです。2020/08/10

AU.Step

22
面白かった。思わず一気に読み進めてしまった。『キングダム』と絡めての展開で、古代中国の統一までの道のりがこんなにも分かりやすくなるとは。そして本書を読んだ事で、『キングダム』もより興味深く読み進める事が出来そう。それにしても、中国という国は色々な意味でスゴい国だと改めて感じた。そして秦から清まで、王朝は変われども政治体制が引き継がれた事は、始皇帝がによる中国全土の統一は、中国史上最大の偉業である証ではないかと思う。また今の中国にもその体制の名残が残っているように思えてならない。2020/01/09

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