内容説明
超少子高齢化、核家族化、晩婚化に未婚化、熟年結婚・離婚率の上昇……。日本社会が大きく変化するなかで、さまよう遺骨が急増している。このことは決して他人事ではない。大切な人の遺骨や自分の遺骨が死後、行き場を失わないようにするために、わたしたちは誰にどう死後を託したらいいのか。変容する弔いのかたちを見つめ直し、「真の終活」とは何かを考える。
“遺骨・墓”問題を追ったNHKクローズアップ現代+待望の書籍化!
もう“個”の単位では死者を弔えない。
〈内容〉
第一章 遺骨が捨てられる?!
第二章 遺骨を手放したい人々
第三章 急増する「墓じまい」と新たな弔いのかたち
第四章 誰に死後を託すか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
107
少子高齢社会、各家族、離婚の増加、未婚、晩婚・貧困により遺骨や墓のあり方について分析し今起こっていること、これから起こるであろうこと、海外での墓事情などが書かれている。つい30年前くらいは葬式は家族や親族、知人、職場の関係者で執り行うのが普通だったはずだ。しかし先に上げた課題が現在の弔いや遺骨の扱いが問題となってきている。一人暮らしの場合、自分が死んでも身寄りがなければ死後のことは生前に始末をつけられたらいいが、そうでなければ当然のように薄い親族に降りかかる。どうしたらよいのか誰も答えられない問題。2022/04/13
きみたけ
69
冷静に考えるとクリスマスの日に読む本ではない気がするが😅少子高齢化・核家族化・晩婚化・未婚化など、日本社会が大きく変化する中で、大切な人の遺骨や自分の遺骨が死後行き場を失わないようにするために、誰にどう死後を託したら良いのか、変容する弔いのかたちを見つめ直し「真の終活」とは何かを考える一冊。親子・家族・親族といった「家」のかたちが多様化した結果、新しい「遺骨サービス」に注目度が増し年を追うごとに利用者が増えてきているという。親族関係の希薄化とともに、第三者が死後事務を行う時代になりつつあるようです。2023/12/25
ちえ
43
NHKクローズアップ現代+さまよう遺骨シリーズがベース。読んでいて(これは目の前の問題なんだ)と気が付かされた。無縁遺骨や行き場がなくなった遺骨、墓じまい、終活ビジネス…。葬儀や遺骨に対する意識もどんどん変わってきているんだなあ。多死社会になるんだし、横須賀市や大和市での「終活支援事業」のような、行政が仲立ちになる事業がこれからますます必要だと思う。この事業により横須賀市では引き取り手のない遺体の火葬費が浮き、子供の学習支援事業費に回せているという。地方自治体に任せず国も支援したらどうなのかな。⇓2019/10/14
kawa
29
一人暮らしの高齢者の増加で、死後の遺骨の行き先が問題になっていると言う。NHKクローズアップ現代+「さまよう遺骨」シリーズの書籍化。お墓もあって子供もいるので、私には関係ないとも思えるのだが、長い目で見て我が家のお墓や弔いを考えさせられるきっかけとなる一冊だった。2024/12/26
びす男
23
墓参りをするとき、無縁様も一緒にお参りする。血筋がつながっていなくても、いつかお世話になった人がいるかもしれない■死んだらお墓に入るという文化が、持続可能でなくなっているらしい。「あぁそうなのか」と一歩引いてしまうのは、まだ他人事なのかもしれない■行旅死亡人や孤独死など、遺骨が墓に入れない事例が紹介された。散骨という手段もある。「迷惑をかけたくない」という思いに、共感するところもある■かたや、終活ビジネスはトラブルも多いという。「安らかにこの世を去りたい」という願いくらいは、叶えられる社会であってほしい。2025/02/01
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