ポプラ文庫ピュアフル<br> 千年桜の奇跡を、きみに 神様の棲む咲久良町

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ポプラ文庫ピュアフル
千年桜の奇跡を、きみに 神様の棲む咲久良町

  • ISBN:9784591162774

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内容説明

神様が棲む加護地――咲久良町では、千年前に山神様に歌をささげて以来、一年中、町の桜が花を咲かせていた。しかし今、ずっと花が咲くのは山の上にあるご神木、千年桜だけで、町からはかつての活気が薄れていた。かつて山神様と約束を交わした咲久耶姫の子孫である咲は喫茶店で働いているが、あるときそこへワケアリの青年・ヨリがやってきて……。時を越えた約束が優しく温かな感動を生む、「ピュアフル小説大賞」金賞受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ami*15

33
過去作を彷彿とする要素も多く、作者の個性が詰まっていた内容でした。ヨリが咲久良町にやってきた理由には亡き祖母から聞いた町での思い出が関係していた。悩みを抱える住人たちに温かく向き合ったヨリは祖母の人生を変えてくれた咲久良町への恩返しを充分果たすことができたのではないか。この物語に登場する人はみんな優しくて、私もこんな町に住めたら素敵だなと思いました。ただ中高生だったらもっと純粋に楽しめた内容かなとは思う。綺麗事のようにまとめられた結末に関しては今の私にはあまり受け入れにくいところもありました。2019/11/03

kitten

12
図書館本。沖田さんの作品は三冊目。四季を問わず桜が咲き続ける常春の町、佐久良町。今では、千年桜のみ咲き続いている。神様が実在し、それに使えるものたちもいるが、普通に下々のものと関わるのが不思議だった。千年前から変わらない「歌」というのもすごいな。ま、ここは創作上だけのパラレルワールドなんだろう。でも、「現実と違うファンタジー」と割り切ってしまえば、これはこれで楽しめる。ただ一つ文句を言うと、閏(うるう)さまは読めても、纈(ゆはた)さまは読めない。各章ごとに登場人物にルビふってくれ。評価、星32019/09/10

dolce vita

12
千年桜伝説と常世の春と呼ばれた町。そこには一年中花を咲かせる桜があり、山神様が座す…。春のひと時の満開の桜、それだけでもなんとも不思議なくらい気持ちが落ち着くのに、これが一年中だったら一年中穏やかに健やかに過ごせるのではと、ちょっと本気で思ってしまった。散りゆく美しさもあるけれど、桜が咲かというのはなんだか他の花にはない特別感があるようで。古きものを大切に町と生きる感じがよかったです。#NetGalleyJP2019/03/25

こじポン

7
沖田円さんは、好きな作家さんの一人なので新作本が出たと知り購入して読みました。読んだあと、心が温かくなるようなそんな読後感です。咲久良町の人たちの温かさにめちゃくちゃ癒されました。特に、「桐人と小鞠」の回での小鞠が、無くなったお母さんのブローチを隠した理由に心がジンとしました。人の温かさに改めて触れることができた本です。2019/04/28

sunzyu

6
最初は設定に入り込むまで時間がかかったけれど、世界観にはまると穏やかで優しい時間が流れていて気持ち良かった。神様は男性だと思ってました、びっくり。でも、納得。優しい世界観でヨリと同じように癒されてバスに乗って帰って来た気持ちでした。また、行きたくなる。2019/05/06

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