内容説明
あなたはひとりじゃない。きっとどこかにつながっている人がいる。人見知りが激しくて他人と打ち解けるのにも時間がかかったという筆者。親しくもない人と一緒に何かするくらいなら、一人でいたいという性格が、出会いによってどう変わったか。大好きな先生、かわいい後輩、一緒に働きたい友達…。誰かとつながっているよろこびを綴った初エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
233
瀬尾さんが周りの人達を見る、視線の優しさよ。色々個性的な人が居るけど、誰にでもどこか良い所があり、そこを上手く感じ取って、短い文中に巧く納めております。そう、一文一文は数ページ程度で、隙間時間にサクサク読めてしまいます。その中で、先日読んだ『図書館の神様』のモデルの子に付いての記述も有りました。何とお得な事かしら。と。殆ど同じ設定。そのままだったんですね( ¨̮ )。2022/02/07
kaizen@名古屋de朝活読書会
169
初随筆集。モバイル連載「誰かとつながる、それは幸せなことだ」2004年10月から2005年6月に加筆訂正。「図書館の神様」「私の勤めていた中学校に、文学部」「実物の彼は小説の中の彼より、もっとずっと素敵だ」。実物の先生は、小説の中の先生より、もっとずっと素敵だったに違いない。学校と家族を綴る。2013/11/10
おしゃべりメガネ
162
今から12年ほど前に書かれた'ほっこり女王'作家瀬尾さんのエッセイです。先日読んだ『ファミリー〜』を読んで、こちらもと思い手にとりました。作者さんが教員になりたての頃をえがいたエッセイなので、とにかく若々しく、初々しいです。この10年あまりで、教育の環境や子供たち、そして何より'保護者'が色々と変わってしまっているような気がします。改めて教育の現場に携わっている方々に敬意を表したいと思います。全体を通し、周りを気遣うのは確かに大切なコトですが、何よりいかに自分が楽しむかが大切なコトなんだと感じました。2018/03/29
seacalf
112
表紙が可愛いくてたまらん。昔飼っていたモモンガを思いだしてほのぼの。内容もかなりほのぼの調。瀬尾さんが教師時代に出会って印象に残った先生方や生徒やクラス、そして親族等を綴っていく。個性的豊かな人達だから、実際はあくが強い人もいるんだろうけれど、瀬尾さんの筆にかかるとみんな素敵で愛すべき人物になる。人見知りで大雑把という割に、瀬尾さんは人の良いところを掬うのがとても上手いんだろうなあ。平易な文章なので、すらすらと読みやすい。自分がお世話になった人たちをほんのりと思い出しながら、心地好い読書時間が楽しめる。2019/06/19
よしのひ
93
言葉って不思議だなと常々思う。結局は同じ意味になっても、言葉の使い手が違えば語順も使用語彙も異なるため、受ける印象がだいぶ変わってくる。それを感じやすい作家の1人が瀬尾まいこさんだ。今作は彼女のエッセイであるが、人の長短の捉え方が素敵であった。また私も分野が多少異なるが教師として仕事している身として、彼女の悩みや喜びに、つい共感してしまう。昨今、教員についてはマイナスのイメージがメディアで取り上げられがちだが、彼女の作品を課題図書とし、読んでから意見を述べて頂きたいと思ったことも。今作も勇気づけられた。2023/07/04
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