100年かけてやる仕事――中世ラテン語の辞書を編む

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紙書籍版価格 ¥1,980
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100年かけてやる仕事――中世ラテン語の辞書を編む

  • 著者名:小倉孝保【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • プレジデント社(2019/03発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784833423151

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内容説明

【内容紹介】
英国と日本、言葉を継いでいく人びとの「時を超える」働き方
生きているうちに完成をみない仕事にやりがいを感じることができますか?

2013年、イギリスである書物が100年以上の年月をかけて完成した。『中世ラテン語辞書』である。
話し言葉としては既に死んでいる言語の辞書をつくったところでさほどの需要も見込めず、絶対にもうけにはならない。
誰がそんな活動に資金を提供したのか?「言葉集め」をしたボランティアたちにはどんな動機があったのか?
使うあてもなく、完成するかもわからない書物に時間と精力を注ぎ込んだ人たちの営みから、人間の「働く意味」を追ったノンフィクション。

【著者紹介】
[著]小倉 孝保(おぐら・たかやす)
1964年滋賀県長浜市生まれ。88年、毎日新聞社入社。カイロ、ニューヨーク両支局長、欧州総局(ロンドン)長、外信部長を経て編集編成局次長。
2014年、日本人として初めて英外国特派員協会賞受賞。
『柔の恩人』で第18回小学館ノンフィクション大賞、第23回ミズノスポーツライター賞最優秀賞をダブル受賞。

【目次抜粋】
第I章 羊皮紙のインク
第II章 暗号解読器の部品
第III章 コスト削減圧力との戦い
第IV章 ラテン語の重要性
第V章 時代的背景
第VI章 学士院の威信をかけて
第VII章 偉人、奇人、狂人
第VIII章 ケルト文献プロジェクト
第IX章 日本社会と辞書
第X章 辞書の完成

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なおきち

15
英国学士院によって100年の歳月をかけて編まれ、2013年に完成した中世ラテン語辞書とその編集に携わった人々の声をまとめたルポルタージュ。口語としては既に死語であり、需要の低い中世ラテン語の辞書を作ることは、経済合理性や市場原理が重んじられる現代ではまず考えられないことだろう。あらゆるものを金銭的な価値で測り、経済豊かさを追求することに世界は漫然と突き動かされている。人は経済の流れから逃れることはできないかもしれない。それでも世界には経済的価値では測ることができないものがあり、それに生涯を捧げる人達がいる2020/07/02

チェアー

15
単にラテン語だけでも驚くのに、さらに中世ラテン語の辞書をつくるなんて。しかも100年もかけて。ここには言葉や文化がどういうものかという認識の問題がある。平たく書けば、お金で代えられない価値を認めるかどうかた。英国は100年かけて辞書を作り、かたや日本は大学を金儲けの機関にしてしまった。中世ラテン語の辞書の話という枠を越えて、文化とは何か、後世に引き継ぐとはどういうことかを考えさせられた。2019/04/25

ムンムン

8
「お金のために辞書をつくったのではないということです」 2013年、イギリスで『中世ラテン語辞書』が完成した。作成に要した期間は丸100年。たくさんのボランティアや編集者が参画した。彼らはそれぞれに熱い思いを持って仕事に臨んだ。 現代の日本社会は経済合理性をなにより重視しがちだ。彼らの働きぶりは、それでは測れない大切な価値の存在を教えてくれる。イギリスの辞書づくりを通して、日本社会と働き方に疑問を投げかける名著である。2019/08/14

月に6ペンス

3
今では文語として残る中世ラテン語。100年かけてその辞書を完成に導いた人々の熱量と行動をインタビューをもとに語る一冊。スピードが全て、即結果のでない物は無価値と断罪される今の社会で、真逆とも言えるが歴史を残すとても価値ある仕事。辞書の編集作業は勿論だが、それだけではなく言語に対する人々の認識や哲学にも言及があり、学ぶ事がとても多い、自分には無かった視点、価値感に目から鱗。2019/12/14

かみつれ

3
辞書の作成に100年もの時間を費やすとは、一体誰が?どうしてそんな壮大なプロジェクトを?と、いろんな疑問を持ちながら読み始めました。失われつつある言語の辞書を作るというのは、経済的な利益を度外視した活動だか、あえてそれに取り組むのは、その試みが人間の文化や豊かさを育むものだからだ、というメッセージに心打たれました。目先の損得だけでなく、過去から未来へつながる文化を忘れないための活動をする、それこそが人間性を育むことにつながるのだ。私も今一度、身近にある言語や伝統を見つめ直してみたいと思いました。2019/07/12

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