内容説明
奇妙な味の小説だ。アラベスクとグロテスクと幻想の世界にロマンを切り拓く、生島治郎の新境地。この世ならぬ超美味の特別料理に魅せられた男と女の、恐ろしくも不思議な物語「香肉」、過去と現在が混然一体となって作家を悩ます「夜歩く者」、夢をかなえる特別メカの奇妙な話「夢幻器」など、短編とショートショート20編を収録。恐ろしくも甘美な名料理人・生島治郎の包丁のさえ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネムル
1
奇妙な味、ただしぬるめ。ちょっと力の入った短編よりも、軽目の掌編のガおもしろい。2012/01/12
アヴィ
0
ハードボイルド作家だが、短編に良い物が多い。本作は更に短いショートショートを中心に、少し長めの短編が何作か。一発アイディアのショートストーリーが分かりやすく面白いが、やや長めの作品もタイトル通り、悪夢をみさせられているようなブラックストーリー。ミステリー界の裾野を拡げようとしていた江戸川乱歩にハードボイルド分野の才能として見出された作者。同じく乱歩に見いだされた星新一が解説しているのも感慨深い。2024/10/07