光文社文庫<br> 彼女たちが眠る家

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光文社文庫
彼女たちが眠る家

  • 著者名:原田ひ香
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 光文社(2019/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334777845

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内容説明

九州の離島に、この家はある。ある共通の過去を抱える女たちが、世間から離れ、静かに共同生活を送る「グループホーム」。互いの本名や出自も知らないまま、厳しい禁忌のもとに行動する彼女たちの家に、ある奔放な親娘が入居したことで、その日常が大きく崩れていく。女たちが迷いと衝突、葛藤の先に見る地平とは――。話題作を次々ものする著者が放つ、感動長編。(『虫たちの家』改題)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

532
読みながら何度も「桜木紫乃さんじゃ?」と。ひ香さんがミステリを書くことにも、陰のある人物を書くことにも慣れない。主人公たちが畑でつくったもので調理する素朴なお惣菜がひ香さんらしいといえばらしいか。作中もう一つの物語がところどころ差し込まれており、誰のおはなしなんだろう、と想像できるオマケつき。正直「いやぁさすがにソコまではやらないだろう」と思う部分もあれども大変よくできた構成だと感じた。ネットの怖さも近年では使い古された感あるが、当時は新鮮だったろうな。湊かなえさんの後書きも豪華。2025/08/21

相田うえお

86
★★★☆☆23027【彼女たちが眠る家 (原田 ひ香さん)】ひとつ前に読んだのも島が舞台、そして本作品も島!特に島を意識して連続読みしたわけじゃないんですけど、読んだらたまたま島だったと。まさか同じ島だったらびっくりですね。本作品、何らかの事情で逃避せざるを得なかった女性たちへの居場所提供として、ふたりの女性が島に移住先を確保したんです。徐々に人が集まりささやかに共同生活をしていたのですが、ある母と娘がメンバーに加わってから状況が変わってくるんです。さてどうなるのか〜、という流れで先が気になる展開でした。2023/04/29

ノンケ女医長

55
解題したタイトルには「眠る」が含まれている。安心して当たり前のように眠ることができ、そして翌朝を迎えられる人は、実は一握りなのかも。いろいろな事情で心を閉ざし、特定されないよう名前も変えて、気を配りながら、共通のルールで集団生活を送る女性たち。小さな島で、迂闊な言動は誤解と軋轢を生み、新たな排斥へと繋がっていく。窮境の家庭に生まれてしまった人は、生涯を賭して安寧の住処を探し続けるとしたら、それは本当に見つかるのだろうか。著者の翳りが存分に発揮された、名作DRYとはまた違った趣のある作品。2023/09/25

ミーママ

51
図書館の本📚️ 九州の離島に世間から離れ静かに共同生活を送るグループホームに新たに親子が入居することから壊れていく! 今まで読んできた作品とは違うが引き込まれた! 復讐の為とはいえ自ら犠牲になるなんて・・・ 2023-103 2023/08/20

エドワード

47
想像以上にリアルでサスペンスな物語だった。九州の島に、ネットで傷つき、名前を変えて世間から身を隠す女性たちが暮らす家があった。テントウムシもその一人。ある日、新たにミツバチとアゲハの母子が島の家へ来た。美少女のアゲハが狭い島を騒がせ、唯一無二の家を失う不安にかられたテントウムシは、アゲハの過去を調べ始める。ネットでの忌まわしい事件の描写が実に現代で、次第に明らかになる、ミツバチとアゲハの本当の目的に戦慄が走る。終盤、島の家が失われ、女性たちは散り散りになるが、島で得た団結力が実を結ぶ終幕に胸をなでおろす。2020/12/07

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