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内容説明
藤原定家『明月記』をはじめ、六国史から公家の日記、近世の随筆や記録まで、古典籍に残された日本のオーロラ観測記録を掘り起こし、歴史時代の太陽・地球間の出来事を解明する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりお
30
過去の文献から日本で起きたオーロラを調査するもの。過去に日本でオーロラが起きた事すら知らなかったから、とても新鮮で興味深い。「赤気」などオーロラを示す言葉、実際にオーロラを見た人が描いた絵。初めて知るものばかりだった。2019/08/11
氷柱
8
540作目。12月31日のみ。オーロラについての小冊子。非常に軽くすぐに読むことができる。しかし内容はページ以上に濃い。過去の日本とオーロラの繋がりを知ることができる一作。意外にもオーロラは日本の本州でも見られた瞬間があり、その実態にわずかながらも近づくことができた気がした。オーロラの発生は電子機器に多大なる影響を及ぼすとは言われているものの、いつか国内で観測してみたいものである。2019/12/31
bapaksejahtera
4
平安時代藤原定家が明月記に記し、江戸時代に入り明和7年に庶民を含めてオーロラ事象の驚きが伝えられている。オーロラは地磁気に対する太陽風の干渉によって生じる発光現象であるが極北地域で発生することから文献資料としては残ることが少なかった。本書は短い書冊であり、重要とは言えオーロラの表現を巡っての記載が多く肝心の文献事例紹介が少ないなど本分野の研究がまだ緒についたばかりなことが判る。明月記の記事から太陽系外縁天体仮説にその名を冠するオールトが超新星爆発の位置測定を行ったとの記述や磁極の移動や逆転の話題は面白い。2020/05/13
フラボノ
2
昔の人の日記や文献を元に、日本で見られたオーロラについて掘り下げる本。みんな怖がったり珍しがったりしてる中、睡魔に負けてオーロラを見られなかった人が悔しがる日記を残してるのが可愛い。2025/03/07
ぞだぐぁ
2
薄い本(同人誌とかでなく、物理的にそう)だが内容は濃かった。 極地で起こるオーロラが日本で観測された史実を科学ではなく文献から当たっていっている。 日本の辺りだと赤く見えることから遠方での噴火や火災と間違えられていたり、逆に科学的な手法で世界的に発生していただろう時は日本では昼間で気づかれなかっただろうと言う話も。2023/10/11