内容説明
近年増加する超能力犯罪。みなすけ荘の住人たちは個性豊かな能力で、札幌の平和に貢献していた。今日も新たな事件に臨むなか、「死ぬと生き返る」藤坂は新入居者・八野心の“隠された悩み”にも直面することに――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サケ太
16
貧乳好き主人公とはなかなかに変化球。超能力犯罪に対する自治組織に所属する主人公が仲間たちと共に犯罪者に立ち向かう。ネジの外れた主人公。能力にコンプレックスを持つヒロイン。女神様は本当に女神様。主人公の生き方が作り出した絆と勝利。良い物語でした。2019/03/25
真白優樹
12
人類の一部が代償付きの超能力を得る世界の札幌で、死ぬと蘇生する能力を持つ少年が、能力をひた隠す少女と出会い始まる物語。―――大義名分なんかより大切な者の為、振り上げた拳をぶちかませ。 個性的な能力と強烈な個性を持つ、どこか欠けた超能力者達。そんな愉快で熱い奴等が事件解決の為札幌を駆け巡るこの物語。バカだけど真っ直ぐで純粋、そんな少年の心が少女の心の扉を開ける、ボーイミーツガールが光る物語であり、ただ一つの大切なものの為戦う熱さ迸る、不格好だけど格好いい、面白い物語なのである。 次巻も楽しみである。2019/03/20
nawade
9
★★★★☆ 第31回ファンタジア大賞銀賞受賞作。超能力犯罪に対する自治組織として活躍するみなすけ荘の個性豊かな住人達の活動を描いた猥雑でちょっと良い話。飛び交う会話や事件はカオスなんだけど、物語としては高いレベルで完成している。情けは人の為ならずに拘り、日々、死に戻りの能力を活かし、時には命をかけて人助けに邁進する主人公。最初は打算的に思えた彼の言動も彼の重い過去に紐付いていたことがわかり、物語に深みが加わった。そして、その熱い心がヒロインの心を動かし縁を生んでストーリーラインとしても上手く機能していた。2019/03/21
椎名
8
あとがきでも書かれていたが、コメディ的なキャラクターの掛け合いは非常に面白かった。主人公の病的なまでの小さい胸への愛情を筆頭に、それぞれキャラクターがしっかり立った上で通常とは大きく踏み外した奇想天外さで動くのを見るのは飽きない。ラブコメ、ファンタジー、どちらもバランスよく組み立てられてはいたと思うのだが、そのせいなのか逆に小ぢんまりと纏まってしまった印象も強い。今後に期待。2019/05/17
leo18
8
超能力を持つみなすけ荘の住人たちが札幌の街の危機に立ち向かう。小さい胸好きの主人公を始めとしたキャラが良く、掛け合いも面白い。異能に目新しさはなく、全面に押し出してる割には札幌感はなかったけど、工輝と心の関係性が光る。ラブコメ向きな作風な気がするな。2019/03/27
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