内容説明
もじゃもじゃの髪をかきむしり、難事件を鮮やかに解く、名探偵・明智小五郎。『D坂の殺人事件』でデビュー以来、乱歩の本格推理や少年ものに登場、天才的な推理力で絶大な人気を獲得する。本書は、近代的名探偵の代名詞でもある明智小五郎が関わった全短篇に、未刊行の脚本『黒手組』を加え、名探偵の独特のイメージと魅力を多面的に再現するユニークな本。名探偵の活躍ぶりを、この1冊に凝縮させた、ファン待望の傑作集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めがねまる
13
明智小五郎デビュー作「D坂の殺人事件」から戦後作「月と手袋」まで、「怪人二十面相」の抜粋以外、主に短編を収録している。最初期の、冴えない風貌で何をして食っているのか分からない得体の知れない人物から、立派な身なりのヒーロー然とした名探偵へ、変わっていった彼の姿を悲しい気持ちで読んだ。ずっと「怪人二十面相」で初めて出会ったと思っていたが、小学5年生の時にD坂時代の明智を読んでいたのを思い出したからだ。あの得体の知れない、己の知識欲に忠実な、真実で登場人物たちを翻弄する悪魔のような男はもういない。2015/07/29
daikishinkai
3
江戸川乱歩が生んだ、名探偵明智小五郎の短篇を収めた全集。 何者 D坂の殺人事件 心理試験 黒手組 脚本 黒手組 幽霊 屋根裏の散歩者 怪人二十面相より(抄) 兇器 月と手袋 十篇が収められている。 戦争を背景にした話や、密室、暗号、倒叙など様々な形式を使って書かれている。 他のものも読みたくなりました。2016/01/12
粋花
3
和装でもじゃもじゃ頭の明智君が好き。2015/05/25
扉のこちら側
2
図書館から。2010/02/03
とうゆ
1
他の短編集にも載っている話ばかりなので、わざわざ読む必要もないかも。2013/09/16