内容説明
知の集積所としての図書館は、生と死、渇望と喪失といったあらゆる人間ドラマの舞台でもある。アレクサンドリア図書館からボドリアン図書館まで、古今の偉大な図書館の魅力を語り、文献の保守・保存・獲得に心血を注いだ「愛書家」たちのエピソードを活写する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
82
本、及び本に纏わるヒト・モノの歴史と考察。創造と破壊を齎すのはヒトであり、時に自然界からのしっぺ返しで目が覚めるのもヒト。功罪、突き詰めるとどちらも「欲」が心底という感。興味深いのが、図書館の設計の件。優雅さと遊び心。特に、学生時代に数回利用したことがあるKC公共図書館中央館の”外壁”が懐かしい。本に挟まっているモノも身近な話だが、時勢に関係なく”バナナの皮”は流石にNGだろう。デジタル化の波に負けず、紙文化は永遠也!なお、敢えて1点挙げるとすると、欧米以外の深堀りも欲しかった。2019/10/22
佐島楓
63
書物を愛した人々の記録。図書一冊を守るにも、略奪や盗難、虫害、日光、無自覚及び自覚的な散逸と闘わなければならない。主に西洋の図書館の歴史だが、著名な作家のエピソードも挟まる構成が面白い。これを機に図書館史について知識を深めたいと思った。 2019/05/20
Panzer Leader
61
古今東西の本や図書館にまつわるあらゆるエピソード。愛書家や収集家の話を読むと自分は全く彼らの足元にも及ばないことを実感したり、ザンクト・ガレン修道院図書館やフォルジャー・シェイクスピア図書館などにはいつか訪れてみたいなとの思いと共に読み終えた。本好き・図書館好きの人には堪らない作品。2020/09/07
テツ
26
古今東西ありとあらゆる図書館の記録と歴史。人は文字を生み出し文字を記すことで自らの体験や想いを時間や場所を飛び越えて保存できるようになった。今の時代ならただ記録を残すためならばもっと適した方法があるのだろうけれど、重く嵩張る書物という存在には不便さをものともしない魅力がある。壁一面に収納された書物には心を躍らせる魅力がある。アレキサンドリアの大図書館のような崇高且つ偉大な場所ではなくてもいつか近所の人たちに本を貸し出せるような小さな自分用のプライベートな図書館をこさえられたらいいなあと妄想してしまいます。2020/05/31
羽
16
☆☆☆☆ 古今の愛書家や書物収集家、書籍商、司書が大勢出てきた。個人によって何万冊と集められ、時に秘蔵された写本や稀覯書は、競売に出されたり図書館に寄付されたり所蔵者の名を冠した図書館に収められたりして再び目に触れるようになった。アドモント図書館、ザンクト・ガレン修道院図書館、シェイクスピア関連のフォルジャー図書館は実際にこの目で見てみたいなぁ。ページ数は多くないが読みごたえのある本。一行あたりの情報量が多く、話のテンポも早いので、消化に時間を要した。(コメントへ続く)2019/05/18