内容説明
本書は、文語で書かれた日本の紀行文の中から代表的な五十篇を選び、その一部を抜粋したものである。古代以來日本人は、海外との間でも或いは國内でも活發に移動し交流してきたが、現代の我々はまとまった「紀行文」として、平安時代以降のものを讀むことができる。収載の大半は國内各地を對象とした文章であり、特に關西と關東を往還する紀行が多いが、十篇を越える外國關係のものも選んでみた。また海外、国内を問わず各地の旅を語る文章を、できるだけ地域的な偏りを少なく採録しようと努めた。日本の國土各地、或いは海外の樣々な時代の情景や風景、或いは人々の生活が、讀者にとって親しいものとなることを期待したい。
採録作品一覧
<平安時代>圓仁『入唐求法巡禮行記』『伊勢物語』紀貫之『土佐日記』紫式部『源氏物語』菅原孝標女『更級日記』『大鏡』
<鎌倉-室町時代>『海道記』阿佛尼『十六夜日記』後深草院二条『とはずがたり』『平家物語』飯尾宗祇
『白河紀行・筑紫道の記』今川了俊『道ゆきぶり』細川幽斎『九州道の記』里村紹巴『天橋立紀行』
<江戸時代>林羅山『丙辰紀行』深草元政『身延道の記』浅井了意『東海道名所記』石出吉深『所歴日記』徳川光圀『甲寅紀行』松尾芭蕉『おくのほそみち』貝原益軒『諸州巡覽記(南遊紀行)』本居宣長『菅笠日記』古川古松軒『西遊雜記』橘南谿『西遊記』土屋斐子『旅の命毛』小林一茶『寛政三年紀行』菅江眞澄『菅江眞澄遊覽記』曲亭馬琴『壬戌羇旅漫禄』間宮林蔵『東韃地方紀行』頼山陽『耶馬溪圖巻の記』渡邊崋山『遊相日記』富本義太夫『筆滿可勢』牟田高諄『諸国廻歴日録』松浦武四郎『洞爺湖・長流川を溯る・登別』野村望東尼『上京日記』高杉晋作『遊淸五録』
<明治時代>成島柳北『航西日乘』久米邦武『米歐回覽實記』夏目漱石『木屑録』森 外『みちの記』幸田露伴『枕頭山水(易心後語)』正岡子規『はて知らずの記』志賀重昂『日本風景論』田山花袋『月瀬紀遊』國木田獨歩『愛弟通信・日清戦争海軍從軍記』尾崎紅葉『金色夜叉』徳富蘇峰『七十八日遊記』徳富蘆花『順禮紀行』永井荷風『西遊日記抄』大町桂月『十和田湖』
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