内容説明
妻の様子がおかしい。息子もスパイ組織に入れられてしまった。それぞれが違う組織のスパイとわかった家族の末路は(「台所にいたスパイ」)。とあるアフリカの新興国。5ギガトンの核弾頭を買うことになってしまった日本人サラリーマンは……(「アフリカの爆弾」)。ほか、「脱出」「露出性文明」「メンズ・マガジン一九七七」「月へ飛ぶ思い」「活性アポロイド」「東京諜報地図」「ヒストレスヴィラからの脱出」「環状線」「窓の外の戦争」「寒い星から帰ってこないスパイ」の12編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
68
初版が昭和46年。当時の日本は高度成長の真っ只中、一方では学生運動や過激派による事件も多発、ベトナム戦争は終わっていなかった時代。そんな頃に書かれた短編集。高校から成人になってからも著者の本は読み続けた。それまでのSFが宇宙や未来について書かれたものが多かったが、こちらはドタバタ、ホラー、ブラックユーモアに溢れていた。現代では、コンプライアンスで書けないような差別、皮肉、パロディなど。今なら出版できるかどうか。ただ面白半分ではなく、物事の本質について描いていたのだと思う。50年経っても古くささを感じない。2024/09/08
hirayama46
4
再読。数ある筒井康隆の短編スラップスティックのなかでも狂騒的なところが強い「メンズ・マガジン一九七七」がたいへん好き。あまり印象に残っていない作品だったのですが、不条理系の脱出ものである「ヒストレスヴィラからの脱出」が楽しく読めました。2025/04/03
東森久利斗
2
思い付きや衝動ではない、思慮のもとに構成、創作された物語、リアルな世の中をシニカルな視点で考察、血を流すことなくクールで鋭い刃で切り取り、シュールでコミカルな味付けをほどこす、安心、安定、独壇場の職人技。もしかしたら、という思いに囚われてしまう現実感とホラーな雰囲気。驚天動地な唐突感とスラップスティックな無理やり感のある展開、奇想天外でファンタジックな世界、いつものノリ作品は少なくテンションは低め、流し読みは禁物、しっかりと活字を追うことに。冷戦下の世相を反映させた内容が多いのは時節柄。2026/02/20
Ryan
1
今ひとつ、意味が分からなかった…2023/11/26
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