内容説明
ロンドンの寄宿学校にはいったセーラは,裕福で賢く,学校じゅうの人気の的.ところがある日,父親の事業が破綻したという知らせが届き,セーラは一文無しの孤児になってしまう――どんなつらい目にあっても,持ち前の想像力を思う存分はたらかせて,誇りと友情をつらぬいた少女の物語.人気の名作が新訳でよみがえる.〈さし絵・小西英子〉
目次
目 次
物語のまえに
第1章 セ ー ラ
第2章 フランス語の授業
第3章 アーメンガード
第4章 ロ ッ テ ィ
第5章 ベ ッ キ ー
第6章 ダイヤモンド鉱山
第7章 ダイヤモンド鉱山のつづき
第8章 屋根裏部屋で
第9章 メルキゼデク
第10章 インドの紳士
第11章 ラ ム・ダ ス
第12章 壁の反対側
第13章 人民たちの一人
第14章 メルキゼデクが見聞きしたこと
第15章 魔 法
第16章 お 客 さ ま
第17章 「こ の 子 だ」
第18章 「そうであることを忘れまいと」
第19章 「アンといいます」
訳者あとがき
注
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるき
26
文学的に有名で、色んな考察が出ていますが、何となく女性読者を敵に回しそうな性格設定のセーラ…。艱難辛苦を舐めながら清く正しいままで、最終的に何もかも取り戻す。ハッピーエンドなんですが、何か居心地が悪く感じるのは何故だろうか。2019/07/15
はる
19
図書館本。【勝手にせっせと岩波少年文庫を読む年】子どものころ抄訳や翻案やマンガで読んだことのある世界の名作、読み手の記憶は嘘八百だったりなかなか侮れなかったりする。ほかほかのパン、暖炉に燃える火、縁取りの毛皮…そして屋根裏に屋根を伝ってサルとターバン姿の印度人が!貰い物のえらくマイナーな雑誌で松尾美保子のマンガでこの物語りを読んだのは幻なのか、ハンサムなラム・ダスの顔が記憶ではくっきりと。(おとなになった今となっては気高い子どもに嫉妬する普通のおとなの気持ちもわからんでもない)2017/01/16
はるき
13
ハードな展開と大どんでん返しで胸のすくラスト。襤褸を着てても心は錦といいますが、やっぱり夢を見たい。100年前の作品だが、児童書に求めたい夢や希望や薫陶がたっぷり詰まっていた。想像力と高貴な心で人生を再び取り戻した。ロビンソン・クルーソー顔負けの冒険譚である。でも、最後の所がちょっと納得いかないかな。2015/03/08
おはなし会 芽ぶっく
9
12月予定の4・6年生のブックトーク授業【テーマ 冬休みに読んでみよう】用に選書。 『レモンの図書館』 https://bookmeter.com/books/12538632 のカリプソの読書案内で紹介されていた本 24/24 2019/11/03
マツユキ
9
アニメでお馴染みだけど、読むのは、初めて。境遇を考えると、不謹慎ですが、誇り高く、想像力豊かなセーラの心の内が面白い。 友情が、暖かい。ありえないな、と思いつつ、リアルに感じる部分もあり、描写が美しい。公女って、マリー・アントワネットのイメージだったのか、とか、これが、偶像崇拝なのか、とか、面白い発見もあり、良い読書でした。2019/01/14