文春文庫<br> ローマへ行こう

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文春文庫
ローマへ行こう

  • 著者名:阿刀田高【著】
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 文藝春秋(2019/03発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167912437

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内容説明

忘れえぬ記憶の中で、男は、そして女も、生きたい時がある。
あれは夢だったのだろうか――大切な人々に思いを馳せる珠玉の十話。

誰もいない家に入って、花を替えテープレコーダーのスウィッチを入れてくる、それだけのこと。小百合が依頼された不可思議な仕事はいったい誰のため?(家族の風景)
アンブラッセという言葉を教えてくれたのは、相沢さんだった。フランス語で「抱擁する」という、その意味も――。(めぐりあいて)
夫に怪しい女がいるらしい、何か相談がなかったか、と友人の妻から詰め寄られたが。(ローマへ行こう)
たわむれに田舎に向かう幸一が出会ったひとりの行商。見たい夢を見せてくれるという男の誘いに思わず乗った彼の脳裏に現れたのは……。(夢売り)

上記ほか、「第三の道」「文学散歩人」「くちなしの夢」「鈍色の記憶」「夢は嘘つき」「赤い月の夜に」収録。

解説:内藤麻里子

【本書は単行本『アンブラッセ』を文庫化にあたり改題したものです】

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

115
阿刀田さんの久しぶりの文庫版短篇集です。もう900を超える短編を書かれているようで星さんのショートショートと並ぶ勢いですね。ただやはり切れがなくなったというのかあるいはかどが取れてきて作品の印象が薄くなってきた感じがします。最初の頃のブラックさがなつかしい気持ちです。ただ作品のなかで印象に残るものがありました。国文学の話が中心の「めぐりあいて」です。源氏物語の話など楽しくなりました。2019/03/26

優希

61
タイトルからエッセイかと思ったのですが、短編集でした。ブラックユーモア的作品は少なく、迷路に迷い込んだようなあやふやな空気を感じます。フワフワした生ぬるさがありつつも読ませてしまうのは、阿刀田さんだからですね。2020/07/08

nemuro

47
“しりとり読書”の38冊目。1カ月余りを要しての読了。自分が買ったはずの本の中から意外な掘り出し物に出合える反面、しっかり選択しなくては並行して読んでいる多くの本に埋没してしまうこともあるなぁ。などと思いつつ39冊目には、神楽坂淳の『うちの旦那が甘ちゃんで』を選んでみたところ。まあ、あーだこーだと言いながら引き続き気楽に楽しんでいる“しりとり読書”である。さて本書。帯に「心の封印を解きたい大人のための短編集」とあって10編。短編小説の名手・阿刀田高の<奇妙な味>が垣間見られた気もするが物足りなくもあった。2020/12/04

きなこ

32
10編の短編集。若い頃阿刀田さんの作品が好きで読んでいた時期があり、新作が書店に並んでいるのを見つけて久々に手に取りました。怪しげな雰囲気は阿刀田さん!ブラックユーモア的なお話しは少なくて、ちょっとあやふやな、迷宮に誘い込まれそうな作品が多かったような。表題作の『ローマへ行こう』が昔好きだった阿刀田作品に近かったかな。著者によると、短編の面白さとは〝書かない部分の味わいが用意されている〟〝長編に比べ、だましが入れやすく、それだけ冒険もでき空想も飛翔させられる〟ところ、とのこと。確かに。2020/03/02

つーこ

30
なんとも不思議な世界の短編集。ポーの話や紫式部の話など阿刀田さんの文学に対する見識の深さが知れる興味深いものもあり。ただ、不思議な世界だが奇妙とかブラックと呼べる程ではなく、なんとなくモチャっとしたラストが多いのが気になる。表題の『ローマへ行こう』という言葉も、もっとポップなイメージだったのに、こんなザラッとしたものだったなんて。2020/06/19

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