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内容説明
ばた子ちゃんは、「供血猫」でした。「供血猫」とは、ケガや病気の仲間のために血をわけてあげる仕事をする猫のこと。私がトリマーとして働いていた動物病院にいました。病気で余命宣告を受け、家でひきとったこと、お空に旅立つまでいっしょにいたこと――。とても大切な思い出です。今は、3匹の子猫とくらしているけれど、空から見ていてくれるかな。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真香@ゆるゆるペース
139
トイレが上手にできず、安楽死させてほしいと動物病院に持ち込まれた猫の「ばた子ちゃん」。命を助けたかった獣医さんは、病院で「供血(人間でいう献血)」の仕事をしてもらう代わりに引き取ることを承諾。トリマーとして勤務していた著者は、余命宣告されたばた子ちゃんを家で飼うことを決意し、旅立つまでの日々が綴られている。事故などで弱った仲間に輸血する供血猫(犬)の存在を初めて知ったのだが、この子達のおかげで助かる命があることを多くの人にも知ってもらえたらと思う。著者のばた子ちゃんへの献身的な愛情に感動。涙腺崩壊でした。2021/07/19
たまきら
34
動物との出会いには、縁があった・・・としか言いようがないものが時々あるんですが、ばた子さんと著者のお話を読んでいると、「選ばれた」感があってもう涙が・・・。この本を読んでいたら、近所の方たちが行き倒れた猫の死骸の件で相談にこられ、不思議な気持ちになりました。2019/03/25
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
9
誌友さんのレビューより。供血猫なるものの存在を初めて知りました。盲導犬などはワンコ自身もやってるうちに使命感など持っていそうだけど、供血猫ががんばって血をとられているとは思い難いので「頑張った」という表現には違和感しかない。2019/03/13
U Akko
8
まずは、表紙のばた子ちゃんの美しい瞳、顔立ちにひかれて、早速購入。 ペットを飼育放棄する人がいる現実、このばた子ちゃんのように、元の飼育先よりも良い人、環境に巡り合えるのは、幸運としか言いようのない現実。供血猫や犬の存在、その役割。最後の方には、「うちの子もぜひ」と思われた方に行動しやすく手引きされており、また、トリマーさんの仕事内容についても、勉強になりました。過去に腎臓にくる病で猫を亡くした経験があり、その時のことがシンクロしつつ、いい大人なのに号泣してしまいました。2016/04/07
ゆきんこ
1
以前、テレビで供血犬の特集をしていたのを見ていた母が、ひょっとしたら猫もいるのでは?(我が家で猫を飼っているので)と思い立ち、見つけた一冊。動物と出会って、一緒に過ごすこと。出会った生命のご縁を大切に、最期まで一緒に生ききることの責任。それ以上に、過ごせた時間の幸せと愛しさを、著者の方の言葉から感じる一冊。2021/05/01