集英社新書<br> 近現代日本史との対話【幕末・維新―戦前編】

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集英社新書
近現代日本史との対話【幕末・維新―戦前編】

  • 著者名:成田龍一【著】
  • 価格 ¥1,287(本体¥1,170)
  • 集英社(2019/02発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087210644

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内容説明

これまでの通史の多くは、国家としての日本が辿ってきた道筋を軸に記述してきた。それに対し本書は、人びとの動きがつくり出す一つの流れ――人間関係から社会の仕組みまで――を「システム」として捉え、その変遷を軸に近現代日本の歴史を叙述する。本書は、“幕末・維新―戦前編”として、システムA1(国民国家の形成)・システムA2(帝国主義への展開)とシステムB1(戦争への動員体制)を軸に、そのシステムのもとでの人びとの経験とその意味を考える。システムの推移を追うことで、さまざまな出来事が、その力学の中で作用し合っていることが見えてくる。“いま”を知るための手掛かりとなる近現代日本史の決定版。高校の新必修科目「歴史総合」にも対応! 【目次】はじめに/第一部 国民国家の形成/第一章 幕末・維新(一八五三―一八七七年)/第二章 民権と憲法(一八七七―一八九四年)/第二部 帝国主義への展開/第一章 日清・日露の時代(一八九四―一九一〇年)/第二章 デモクラシーと「改造」(一九〇五―一九三〇年)/第三部 恐慌と戦争/第一章 恐慌と事変(一九三〇年前後)/参考文献/略年表

目次

はじめに
第一部 国民国家の形成
第一章 幕末・維新(一八五三―一八七七年)
第二章 民権と憲法(一八七七―一八九四年)
第二部 帝国主義への展開
第一章 日清・日露の時代(一八九四―一九一〇年)
第二章 デモクラシーと「改造」(一九〇五―一九三〇年)
第三部 恐慌と戦争
第一章 恐慌と事変(一九三〇年前後)
参考文献
略年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

60
日本の近現代をAⅠ~CⅡの3期6つの「システム」と捉えて概観する試み。本巻はBⅠまで。AⅠ=国民国家、AⅡ=帝国主義との見立てで、AⅠが完成する前にAⅡに突入するという説明は、展開の速い日本近代史を上手く表している。分かりにくいのがBⅠで、どうやら大量生産・大量消費の成立と統制社会のようなのだが、続巻のBⅡを読まないとAⅡとの区別がつかめない。多くの先行研究を統合して、著者が再構築しており、政治・経済のみならず社会・文化・思想にまで配慮が届き、バランスの良い記述と思う。唯一弱いのが軍の動きかな。2021/06/06

もりやまたけよし

27
近現代史の通史として期待した。システムという言葉が出てくるたびに、訳が分かんなくなってしまう。システムというくだりを飛ばすと、全体の流れが分からなくなってしまい迷子になる。2020/09/26

さとうしん

13
日本近現代史の展開をシステムの交替という視点から読み解く。前編となる今巻は幕末から1930年代までの国民国家の形成、帝国主義化の達成、全体主義化の過程を追う。「万歳」の誕生、文明化と衛生・不潔観との関係など、近代化と身体性を結びつける記述が印象的。2019/02/08

かんがく

12
歴史を構造的に理解するのはあまり好きではないが、ここまで徹底的に構造化していると面白い。様々なテーマについて時代を追って綺麗に整理されているので流れの再確認には適切な一冊だった。2024/07/14

MrO

4
改めて驚くことだが、明治から現代までの通史を一人で書くということが、とても珍しく、挑戦的な試みであることに気づく。社会全体のあり方をシステムととらえ、政治や文化、大衆の息遣いまで含めて、システムの変遷として歴史を記述する。現代に至る歴史を、明治から書き始めるのは、戦争が区切りではない、つまり、戦後から始めたのではだめだという著者の歴史観がある。下巻は、自分が育ってきた時代にあたるので、さらに楽しみ。2019/03/21

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