内容説明
古代中国×アラサー会社員 前代未聞の英雄譚!
田中【たなか】(31歳・会社員)はある日突然、秦王朝末期の中国にタイムスリップ。
見知らぬ地を彷徨うなか、後の斉王・田横【でんおう】と出会い、
田中【でんちゅう】という名の一族の者と勘違いされ召し抱えられることに。
持ち前の弁舌を生かして重用され、田横らと親交を深める田中は、現代に帰るために、
そして田家の未来を変えるために時代のうねりに身を投じていく……。
新たな視点で楚漢戦争を描き出す、「小説家になろう」で話題沸騰の新機軸歴史ファンタジー。
※電子版は書き下ろしショートストーリー『田広と蒙琳、あと田中』の特別付録つきです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鱒子
66
図書館本。タイトルに爆笑!素晴らしいセンスです。中国の秦の終わりにトリップした現代日本人 田中さん。沛の北方に位置する狄が地盤の名家 田(でん)氏に同族と勘違いされ、客となります。しかし未来から来た彼ですから、当然 田氏が歴史から消えるのも知っている訳で…… 。人物描写がかなり薄味ですが、読みやすい展開とセンスの良い文章にグイグイ引っ張られます。まだまだ長い物語の序盤。次巻が楽しみです。2019/08/18
星野流人
24
「項羽と劉邦」でお馴染みの楚漢戦争の時代にタイムスリップした現代日本のサラリーマン田中さんの物語。自分は元々「項羽と劉邦」が好きなので、かなり丁寧に史実をなぞって物語が進んでいるのは好印象です。どのくらい丁寧かというと、反乱が起こるまでを丁寧に描きすぎて肝心の項羽と劉邦が八割方出てこないところとか……。主人公である田中が日本人なのにかなり古代中国に馴染んでいて、時折抜けたようなやり取りをするのがコミカルで面白いです。歴史小説として、楚漢戦争を知ってても知らなくても楽しく読めると思うので興味があればぜひ!2020/08/13
しまふくろう
23
タイトル買い。というかなんでそのタイトルに田中を混ぜようと思ったのか。 表紙も挿絵も渋格好良い系で、女の子は美人だった。 物語は項羽と劉邦の時代にタイムスリップしてしまった田中さんの話。項羽にも劉邦にも付かず、田一族の人として働く田中の奮闘が面白い。 用語や言い回しがきちんとしているけれど、判り易く工夫されているので歴史ものに不慣れでも読み易いのが大変宜しい。 次巻も楽しみ。2019/02/22
宇宙猫
18
★★★ 中国の秦の末期にタイムスリップした田中が、田(でん)氏に一族と勘違いされて、田中(でんちゅう)として歴史の知識と営業スキルを活かして活躍する。中国ものが苦手なうえ元の歴史を良く知らないので改変もの面白さが分からなかった。2022/06/06
サケ太
18
爽快な現代人弁舌無双!田中の読み方の発想で勝ったか。現代人田中が迷いこんだのは秦の支配する中華。田横に拾われ、歴史の中を弁舌で駆け抜ける。張良、劉邦、項羽など歴史上の重要人物たちも続々登場。テンポもよくだれずに読める。続巻も読みたい。2019/02/24