内容説明
結婚、家庭、健康、病気、老い、死……。時代が移り、社会が大きく変わっても、これらは私たち人間にとって容易に解決できない永遠のテーマである。一日一日を生きていくなかで、常に壁となって行く手を阻み、私たちを苦しめる。それでも人間は歩み続ける。うまくいかなくても、挫けそうになっても、信念をまげず上を向いて。天空に輝く星に自分自身を重ねるように。
一生はよくも悪くもなくただ続くものかもしれない。そんな日々過ぎて行く時間を、少しでも楽しく、目的を持って費やすならば、人生はみじめであるどころか、その人にとって眩い光彩を放つものになる。作家曽野綾子の数多くの著作には、そんなメッセージが散りばめられている。
妻として、夫として、子として、親として。誰もが拠って立つ位置それぞれの、様々な場面で指針となる希望のことばがここに詰まっている。人生に悩み、闇夜に彷徨うあなたを厳しく、そして優しく照らしてくれる珠玉の箴言集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
B-Beat
12
◎まえがきにもあるが、著者の自らの作品の中から結婚、家庭、健康、病気、老年、死などについて書いてあることを抽出した部分からなる作品。同じく有能な編集者あってこそ完成したとも。余談ながら書物のデジタル化の行きつく先は、何かを検索すればそんな記述部分が瞬時に表示されるようになる世界だとか。表示された部分だけを読んで果たして血となり肉となりうるか。そんな世界を懐疑的に眺める向きはこのような作品は読まないほうがいいかも。題名通り「人生は夜空」ながら一読で心に響く星の輝きも多く見受けられたようなそんな読後感。2013/10/05