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内容説明
【小泉総理の平成改革の立役者・竹中氏だけが語れる、平成改革の全内幕!】昭和が「激動の時代」であったなら、平成は「激変の時代」であった。小泉政権で大臣を歴任し、郵政民営化政策などの立役者として激変の時代の渦中に身をおいた著者。著者は本書で「平成とは『まだらな30年』だった」と説く。それは、数々の改革と愚策がまだら模様を織り成した時代だった。経済成長率、物価、株価、人口、貧困率……など様々な統計や往時の内幕を交えながら、平成から汲み取れる教訓を考察する。平成の30年を動かしたダイナミズムとは何だったのか。平成を検証することは、次の時代の正しい道標へとつながるだろう。 【目次より】●序章 平成とは何だったのか ●第1章 平成30年間は「まだら」な時代――「失われた30年」と見るのは誤りだ ●第2章 平成時代をクイックレビューする――まだら模様は、何がどう織りなしていったか? ●第3章 平成に「失われたもの」とは何だったのか――私たちは何を失って、何を得たのか ●第4章 平成に進行した「改革」の内幕――小泉改革の真実と、平成の改革者たち ●第5章 平成に横行した「10の愚策」を検証する――どんな愚策が、成長を鈍らせ、改革を阻んだか ●第6章 平成が示す、未来への教訓――「非連続の変化」を実現せよ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まゆまゆ
16
失われた30年と簡単には語れない、平成の経済政策の成功と失敗を振り返っていく内容。バブル期に生まれた成功体験が結局ずっと平成の足を引っ張ってしまった。自画自賛もあるけど、確かに既得権を一層するための改革は必要なこととして、類い希なリーダーのもとに実行すべきだったのだろう。次の世代のキーワードは非連続。郵政民営化と格差拡大に関してあらためてはっきりとコメントしているのも興味深い。2019/04/22
TAKA0726
10
平成を5時期に分け考察、90-96戸惑いの7年(もう一山くればと需要拡大策を連発)、97-01危機の5年(株価下落と低成長で財政悪化、消費税を3→5%の増税で経済混乱)、02-07改革の6年(不良債権処理、郵政民政化などの構造改革が格差是正・貧困化を是正)、08-12もっとも失われた5年(リーマンショックの影響は日本が一番大きくデフレ状況化の内需減退、政府の無策・脱官僚で大混乱)、13-19再挑戦の7年(アベノミクスが経済を好転)何をやればよいかは本屋に行けばわかる、ようは政府がそれをやるかどうか。2019/05/23
Z
5
本質的な問題は①行政の無駄な出費の原因を省くこと(何が無駄かの議論はあるにしてもこれは正しいだろう)構造改革、公共事業への批判。②お金を稼ぐ活力を作ること、民営化、itなど新しい成長戦略、金融緩和。これらの観点で歴史を語るときは個人の経験を踏まえつつ、経済諮問会議なり内閣府がこういう目的でできという、政府、省庁の制度なども語られ面白い。しかし全体的に論証的ではなく、「他人の本で説明があるよう」に、といったような判断するにあたり根本的な基盤を書かずにそれの基盤を語らない。居酒屋談義レベルの批判も多く、書物と2020/11/04
belalugosi6997
5
題目を「平成の大罪人」と変えろ!冒頭から「本格的な立ち上がりに失敗した時代」と評した時には本を破り捨てようと思った。自ら国民全体を貧困に陥れ、都合よくデーターを「ジニ係数が下がった、小泉政権の功績」とは恐れ入った。「緊縮・規制緩和・自由貿易」と鉄のトライアングルで(国民負託のない)民間議員として猛威を奮う政商である。とどめはマンデルフレミング法則を「公共事業は日本では効果がない。」と法螺吹くが、日本は小国でもないし、不完全代替性なので効果は抜群である。つまり、日本では金融政策も財政政策も効果的なのである。2019/09/04
hoven
3
著者の主張には同意しないところもあるが、異常に読みやすい。語りおろしたものをライターがまとめたのかな? 授業を聴いてるよう。日本だけがなぜデフレなのかが結局わからなかった。(追記/04/21/)竹中さんはデフレ対策をしろという。同時に規制緩和を進めろ、労働規制も緩和して、外国人労働者も入れろと。そうなってしまうとさらにデフレが進んでしまう。今の日本に重要なのは増えすぎた非正規雇用を正規雇用にし、最低賃金を上げることだろう。デフレを改善することを考える前に労働者の収入を上げることの方が重要だと思う。2019/04/18