内容説明
愛するとは、自分に誠実に生きることである。7歳で失明、18歳で天涯孤独となり、28歳で自殺未遂。その後、日雇い労働者として放浪の生活を送り、独学で哲学者を志す――。本書は、アメリカで大きな反響を呼んだ哲学者エリック・ホッファーの人生に学ぶ一冊。日本人は自分を愛するのが下手であるような気がしてなりません。そのせいで、つい自分を責めてしまったり、やりたいことが見つからなかったり、他人と比較してしまったりするのです。いまの自分を肯定できないから、自分を愛することができない――。そういう人はたくさんいるのではないでしょうか。ホッファーの生き方と言葉は、そんな生きづらさから脱却するための処方箋です。 本書は自己、人生、仕事、人間関係、モチベーション、セルフコントロール、学び、成長、世間、自由の10の項目に分かれており、どこから読んでもらってもいいですし、自分なりにホッファーの言葉を受け止めてもらってもいいと思います(本書の「はじめに」より)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koichiro Minematsu
51
弱者社会から自ら這い出したからこそ、ホッファーの言葉は鋭い。ネガティヴとしか印象のない「欲求不満」これこそホッファーは人の原動力という。欲求不満があるから社会が変わる。そして人は変わる。2020/12/29
ホシ
20
ちょい辛口です…。エリック・ホッファーの100の箴言について著者が解説を加え、ホッファーの魅力を伝えます。著者はホッファーを”謙遜”と評していますが、私が信奉する岡田氏は”回避性”という概念でホッファーを捉えていて、そっちがより的確だと思う。また、見開き1ページで彼の箴言を紹介するのですが、左側は余白がいっぱい。「こんなに余白があるなら、もっとホッファーの魅力を伝えれば良いのに」なんて思ったり。果たして本書がホッファーの魅力を伝えられているのか。やや疑問。いくつか感銘を覚える箇所もありますけどね。2019/11/13
ただぞぅ
9
「沖仲仕の哲学者」と呼ばれたホッファー。7歳で失明するも運命のいたずらなのか15歳で視力が戻る。だがまともな教育を受けておられず18歳で天涯孤独となった後、日雇い労働者として放浪しながら沖仲仕の仕事を通じて他者や社会に縛れない自分の生き方を発見していく。人や社会に合わせず素直に自分の心の声に耳を傾けれられるか。その声に従うことこそ自分を愛せる。必要に応じて働き後は読書や執筆活動を続け、名声を得ても沖仲仕の仕事を辞めなかったホッファー。心に響く言葉の奥には深淵な思想を生み出すだけの人生を歩んでいる。2024/11/02
小野靖貴
4
「あれがあれば、これがあれば、原因は不完全な自分の存在にある」->容姿が良ければ着飾る必要もなく、知識があれば理論武装する必要もない。「余儀なくされた無為と創造的エネルギーの発散」->ペロポネソス戦争も、君主論も本業から遠ざかっていた時期に書かれた。本業を失うと、そのエネルギーが一気に創造に振り向けられる。「やらなくてよいのに、やることは活力の証」「情熱的な欲求は、逃亡者なのだ」->できないから熱心に練習する。自分に不満のあるものほど情熱的になれる。「追求という行為は、対象よりも、追求行為そのものが良い」2018/11/05
メガネねこ
3
★★★☆☆哲学者エリックホッファーの珠玉の言葉を筆者が100チョイスして解説を加えたもの。賢明な人の視点から人生のテーマに対する姿勢が読み取れる良書。、2019/01/12
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