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内容説明
戦後日本の経済的成功の背景には、ヒトを企業経営の中心におく「人本主義」の原理があった―米国流の「資本主義企業」に対置して「人本主義企業」を提示した本書は、今なお企業システムに対する新鮮な問いを投げかけている。文庫化に際して、「失われた10年と人本主義」を付す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
き
3
日本的経営を西欧の資本主義と対比させた人本主義という言葉で説明している。それは経済活動のもっとも本源的かつ希少な資源を金(資本)であるとする資本主義に対して、人(従業員を含む企業を支える人々)であるとする原理である。株主主権に対する従業員主権、経営者への権力と情報が集中するシステムに対する、権力や情報が分散しているシステムと対比がわかりやすい。一方で、主権者たる従業員は企業のコア・メンバー(男性の正社員?)であり、OL(女性)や非正規雇用、期間雇用の従業員は含まれないとし、最近の議論とはズレがある。2016/11/24
とっぴぃ
1
企業とは何か。どうあるべきかを一考するのに。2015/03/25
Seiichi Takayama
1
日本の企業経営の普遍性を説明するために掲げた言葉、と理解。「制度=原理×環境」という図式のもとに分解して考え、その原理が普遍的なものであるのかどうかを分析していったのだと理解。1980年代付近の日本やアメリカの経営について知識がないと難しい内容で、まだまだ理解しきれてないのだが、技術は人の中に蓄積していくのであれば、技術の高さを強みと考えている企業であればこそ人のマネジメントこそ最優先課題だと理解。⚫︎株主や社会を大切にしようとしたら、そこで働く人をまず大切にしなければならない、ということではないか。これ2015/01/12
うらかすみ
1
いわゆる「日本型経営」のうち普遍的に説明可能なものを「人本主義」ととらえなおして、その利点、限界と可能性を説いています。初版は20年以上前ですが、未だ意義を失っていないものと思います。2009/04/29