文春文庫<br> 火と汐

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文春文庫
火と汐

  • 著者名:松本清張【著】
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 文藝春秋(2019/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784167912284

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内容説明

八月十六日、京都“大文字”の夜。興奮にざわめく人混みのなかを、一つの情事が進行していた。しかしその最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。
同じ時、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。女を見失い、呆然と東京に戻った男の耳に飛び込む夫のヨットでのクルーの死亡事故、そして男の家のすぐ近所で人妻の遺体発見。鉄壁のアリバイ崩しに挑む本格推理「火と汐」。
ほかに「証言の森」、「種族同盟」(映像作品「黒の奔流」原作)、「山」の計四篇を収録。
※この本は1976年2月に刊行された文春文庫の新装版です。
解説・大矢博子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

62
1967頃、筆者58歳作品。多忙極める中での執筆?トラベルミステリー4篇。ザ昭和の濃い空気。近代から現代へ移行する社会∼男女の痴情もつれ,カメラ 航空手段の登場、拷問もどきの警察取り調べ、国選弁護人の有様がその時代を映す。加えて東京以外の地方のカラー、旅館の立ち位置が作品の彩を深める。総体的に、日本人の国民性がじっとり。とはいえ個人的に 余りにも技巧的プロット エンタメ性が優先されている感じ。それもあってか読み手の情感が入る隙間もなく マシンの如く展開して行ってる。でもここまで綴れる作家は清張だなと。2025/12/31

いづむ

16
松本清張のミステリーは時々無性に読みたくなる。彼が描く人間関係は原始的で普遍的で生々しくて、若干不快というか気持ち悪いのだけどそれがやみつきになる。本書は4つの短編集で、どれも最後まできっちり描かれることなく読者を放り出すスタイル。なのに満足度は高い。この湿度!これぞ人間!と脳が喜びます。2022/02/04

ランラン

8
著者の本は数十冊読んでいるが、短編者もどれも面白くてすばらしい。2024/01/11

テンリュウ

8
清張さんの作品は『ザ・昭和』だ。その時代の何気ない日常や習俗が自然と脳内にすり込まれてしまう。4編のどれも楽しませてくれるが、「証言の森」はこの時代でなければ及びもしない真相が隠されている。「火と汐」「種族同盟」はアリバイや犯行時間が妙味だ。ただ、「山」は展開が強引すぎる嫌いがある。2023/02/28

なめこ

6
短編4作収録。表題作は京都の大文字焼きとブーム渦中のヨットを絡めたアリバイトリック。ハウダニットに趣向を凝らして物語を放棄しているタイプの松本清張。「証言者たち」は冒頭に昭和13年と作中設定が書かれているんだけど見落としていて、着地でまさかまさか時代が動機に結びつく。「種族同盟」は話の流れと題が繋がらなくてピンとこないうえにオチが読めたけど、怖い。ひねりなく怖い。「山」事件そのものは描かれず、目撃者と第三者がメインという稀有な作品。さすが御大、バリエーション豊富である。2022/09/23

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