竹書房文庫<br> 無垢なる者たちの煉獄 下

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竹書房文庫
無垢なる者たちの煉獄 下

  • ISBN:9784801917453

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内容説明

傷つけられた妻を見ても、夫のパトリックは動揺することなく、拘束されてもまったく抵抗しなかった。なんの感情も宿さない彼の瞳に、ラファエルは嫌悪感とともに底知れぬ恐怖を覚える。

拘束を解くことを条件に逃亡に手を貸すという提案にのり、ラファエルはパトリックに誘われて別棟に足を踏み入れる。だがそこには、手足を縛られ、猿ぐつわをされたふたりの少女が床に転がされていた。

呆気にとられたラファエルに、パトリックのバットが襲いかかる。何度も何度も何度も殴打され、ラファエルの鼻はひしゃげ、骨は砕けた……。

村はずれに建つその屋敷は、理想的な隠れ家だった。いたいけな少女をさらい、その肉を噛み、血を啜り、亡骸に唾するサイコパス――パトリックにとっては。

ささやかな希望さえ絶望が塗りつぶす、悪夢のような惨劇に終わりはくるのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

81
久しぶりのサイコスリラー。上下巻を一気に読んでしまった。他の方々の評価はイマイチらしいが、個人的には面白かった。フランスのサイコ系はかなりエグい表現が多く読むのが辛い事が多いが今回はエグい表現はあまり無かったのでそういった意味では読み易かった。ただ内容はとんでもないサイコ野郎が登場するので苦手な人にはお勧め出来ない。暴力的なシーンもかなりあるが、心理戦の部分はヒヤヒヤしてしまい先が気になってしまう。まだ生きているのか、騙せたのか、逃げれたのか…相当気になって読み続けたので寝不足。542019/02/14

のぶ

79
下巻に入り、上巻で宝石強盗ラファエルらを捉えたシリアルキラーのパトリックは、サイコパスだった。自宅には他に少女が二人捉えられ監禁されていた。ラファエルは少女を執拗にもてあそび、パトリックの歓喜と狂気の声を毎夜聞かされることになる。この手の作品は他にも多いがそのあたりの陰惨な描写が執拗で、本書ではその辺のシーンが延々と続くことになる。自分は面白く読んだが、好みの分かれる作品かもしれない。終盤でやっと事件は収束に向かい解決を見るが、かなり強烈なサイコスリラーなので読むのに覚悟が必要かもしれない。2019/03/16

HANA

61
下巻は捕らわれの身となったラファエル、ウィリアム兄弟とジェシカ。襲い掛かるシリアルキラーの悪意が中心。悪VS悪と紹介されていたが、ラファエルが筋が通った悪党として描かれている為こちらに感情移入する作りとなっている。あと気になるのはシリアルキラーがしょぼく感じられる事。レクター博士までとは言わないけど、やはりこういったキャラは善悪の彼岸に立つような強烈さがあってこそなんじゃないかと。このキャラはその点どうもただの変態で俗っぽさが付きまとっていた。脱出方法とかは面白かったけど、やはりパンチに欠ける印象だなあ。2019/09/05

ヘラジカ

54
胸糞悪いのは良いけど中身がなくて薄っぺらい。変態以外喜びそうにない少女陵辱を取り入れるなら、もう少し実のある小説を書いてほしいところ。作者はスプラッターホラーやソリッドシチュエーションスリラーについてもっと勉強すべき。ジャック・ケッチャムの足元にも及ばない。悪い意味で上下巻あわせて800ページ以上もあったなんて信じられないくらいだ。ダイエットすれば一冊に収まるだろう。ミステリー・エンタメ系に迂闊に手を出すと時間と金を無駄にしかねないという良い例。良かったのはタイトルと装丁だけだった。2019/02/03

あさうみ

47
いやぁ……!痛々しい展開の数々。残酷描写にページをめくるたびに心が重くなります。追い詰められるサイコスリラーが読みたいのなら最後の1文まで裏切らない作品。エピローグ知りたくなかったなあ(苦笑)最後まで容赦ないです。2019/02/03

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