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内容説明
人前で話すのが苦手、緊張して上がってしまう、自然に人付き合いができず、社交をつい避けてしまうという状態は「社交不安障害」と呼ばれる。もっとも頻度の高い精神的な困りごとの一つで、有病率は一割を超える。やっかいなのは、社交不安障害にともなう自信低下を生まれつきの性格だと思い込み、諦めてしまうこと。しかし、自分を縛る不安の正体を知って、有効なトレーニングを積めば、改善は十分可能だ。実際にカウンセリングセンターで使われるプログラムを紹介しながら、克服の方法を実践解説。考え方一つで、人生は大きく変わる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
74
厳密にいうと私はこの症状には当てはまらないのだが、一定の傾向はある。自覚しながら読み進めていくと、自分で自分を無意識のうちに治療していたことに気がついて少し驚いた。仕事や勉強をすることが段階的な治癒につながっていたのだった。今後も続けていこう。2019/02/15
かおりん
29
人前で話すのは苦手、緊張するのはあるけど、「社交不安障害」は社会生活に支障が出る状態。要因は様々だけど気質的やASDとも関係してくる。不安の正体を知り有効なトレーニングを積んで改善していこうとする本。人と会いたくない日もある程度なら、なんともないということかな。2021/06/06
Taka
14
社会不安障害愛着障害の気もありそうだとお勉強。親なんてみんな完璧じゃないんだからかなりの人がこれなのでは。人類の進化の例の一つでは。不完全さを暴かれる恐怖。罪悪感にとらわれる。親との関係。こうしてみると私頑張ってきた証拠なんだわ、と若くなくなってくると怖いものが消えていく。程よく暴露、つまりはエクスポージャーできるようになってきたのかもしれない。なるほどねと思ったたのが、緊張している人に対して、もっと緊張してください!もっと震えてみせてください!と強調を迫る治療法。ガンジーは自分の人生から逃げなかった2023/08/30
たか
7
自分の体験とカウンセラーとして勉強した知識を元に読んでみた。メンタル疾患は複雑で診断も難しい。 正確な診断となったときの対策はしっかりやらないと、回復は難しくなる。認知行動療法に代表される考え方の再考はとても重要だと思う。2019/03/15
わえ
6
読んで元気になる本。/社交不安障害と回避性パーソナリティは必ずしも同居しない。/「罪悪感は自立に向かう過程にいることの表れなのだ。罪悪感に打ち勝ち、自分の決めた道を進むことによって、自分らしい人生を手に入れることができるのである」。/暴露療法は社交不安障害の最も効果的な治療法。/青年期の回避は、進路決定や現実的な課題を避けることで、自己を模索する時間を確保しようとすることの現れ。/ドトールコーヒーの創業者・鳥羽博道氏や、インド独立の父・ガンジー、筆者自身のエピソードに勇気づけられた。2019/11/05