内容説明
サラは、生死の境をさまよっていた。数時間前までは雪に覆われた厳寒の道をひた走っていたはずだ。孤高の男性、マッケンジー・ホークに会うために。行方不明になった兄を救えるのは彼しかいないと……。やがてサラは、ぼんやりと意識を取り戻した。瞼を開けると、燃えさかる暖炉の前に逞しい男性の影が見えた。人を拒絶したような寡黙な背中に、思わず胸が締めつけられる。ひどく傷つけられて、何も感じなくなった虚ろな瞳――彼は振り返るや、とりつく島もなくサラに告げた。帰ってくれと。
*本書は、シルエット・ラブストリームから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rin
13
スパイだった愛する人を目の前で失い、山で1人で暮らすヒーローホークと、彼に助けを求めてくるモデルのヒロインサラ。気の強いサラがちょいちょい爆発するのが面白く、またそれを愉快に感じ始めるホークの描写がよかった💕 世の中を拒絶しつつも、シャロンサラヒーローだから他のロマンスヒーローに比べて優しさは消せていないし。91年作(30年前⁉️)でこの描写は先進的だと感じました。悪役の末路まで一人称で書くのも、作者らしい。ちょっと気持ち悪かったけど、山の大自然の力はあるんだろうな。2021/10/12
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