- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
松陰が教える本物の『孫子』。松下村塾での幻の授業がよみがえる。吉田松陰は長州藩の兵学師範であり、『孫子』は座右の書であった。その松陰が最晩年に松下村塾で講義し、遺したのが『孫子評註』である。この書は、松陰が、江戸期の『孫子』研究を集大成しつつ、欧米列強が迫る時勢もふまえて読み解いたものであり、まさに、生涯を賭けて到達した「本当の主著」といえる。高杉晋作、久坂玄瑞ら松下村塾の教え子たちの維新戦略の淵源も、この『孫子評註』にあった。実は、『孫子』の思想の意味するところは、具体例に当てはめて考えなければ腑に落ちないことも多い。だが、事例の選択を誤れば、まったく見当違いの話にもなりかねない。その点、吉田松陰が真摯に取り組んだ解釈を一つの手がかりとすることで、『孫子』を一段深く理解することができるようになるのである。日本周辺の安全保障の危機がかつてないほどに高まる今、改めて手に取り、学びたい、日本人のための『孫子』研究の決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
2
そもそもの孫子理解が怪しいので本書の良し悪しは判断しかねる。ただ、「拙速」の拙の字にネガティブな意味はなくシンプルさを意味しているとの指摘には納得がいった。2019/05/24
式
1
講孟箚記と比べると語義文法に詳しく松陰の主張による独特な解説は少ない。だが時勢に活かして古典を理解するという姿勢は本書でも貫かれている。錯簡に関して卓見が多い。数箇所に講義中の弟子とのエピソードが挿まれていて微笑ましく孫子を彩る。体裁上、松陰の文と著者の文の区別が若干解りづらいのが難点。ともあれ、各章末に原文を記載してくれていることは助かるしなぜかPHP新書で本書を出してくれていることに感謝したい。岩波講談社ちくまにはなくPHP新書からしか出ていないのでとてもありがたい。徂徠の孫子国字解も参照したい。2021/02/04
Yana Hashiguchi
1
近年孫子に関する書籍はビジネスや自己啓発の類で解説する本が街に溢れているが、この本は当時の安全保障や国際関係について吉田松陰の考えに基づいて解説されているため、現代の我が国が置かれる立場を考えながら本書を読むと我が国が周辺国とどう立ち向かうべきかを考えることができる。孫子の入門書にしては難しいが、国際関係や安全保障を大学等で学んだ人にはオススメの一冊。2020/02/12
歩く人
1
92ページ2019/03/23
-
- 電子書籍
- 恋ヶ窪くんにはじめてを奪われました(9)
-
- 電子書籍
- BikeJIN/培倶人 2017年8月…




