新潮文庫<br> 心に龍をちりばめて(新潮文庫)

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新潮文庫
心に龍をちりばめて(新潮文庫)

  • 著者名:白石一文【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 新潮社(2019/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101340715

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内容説明

小柳美帆はエリート記者の黒川丈二との結婚を目前に、故郷の福岡で同級生の仲間優司と再会する。中学時代「俺は、お前のためならいつでも死んでやる」と唐突に謎の言葉を口走った優司。今その背中に大きな龍の刺青と計り知れぬ過去を背負っていた。時間や理屈を超え、二人の心に働く不思議な引力の正体とは――恋より底深いつながりの核心に迫り、運命の相手の存在を確信させる傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

195
龍と言えば川。川で溺れた子供を救う。大人になりやくざになる。地元地ならではの展開。龍の刺青。心まで龍になったのだろうか。子供と親の関係について述べているのは分かる。心に龍がちりばめられているのは龍の子だからかも。宮崎アニメ「千と千尋の神隠し」の龍を思い出しました。2013/06/19

遥かなる想い

136
白石一文の本はなぜか選択の物語が多いが、本書もその系列をひく。主人公の美帆は美人だが、学歴も高く文句のつけようもない恋人を選択せずに、元やくざの優司を選ぶ。初期の作品に比べてやや軽くなったのが気がかり。 2010/11/23

じいじ

119
白石一文らしいチカラのこもった小説です。これまで読んだ18作の中では、最もエンターテイメント色が濃い作品です。主役三人のキャラづくりが念入りで個性的。とりわけ、ヒロイン美帆は、O女子大卒のエリート、男選びも慎重で隙を見せない女、そのうえ街ですれ違う人が振り返る美女…など、とても面倒くさい女です。そんな中で、仕事の料理の師の美帆への諭しの一言が意味深です。「美人はなかなか幸福になれないのよ…」。いまひとつ共感ができない主役三人である。しかし、白石流の筋書きの巧さで、小説としての面白さを十二分に堪能しました。2018/09/28

優希

88
心が惹かれ合う不思議な力とは何だろうと考えさせられます。人には誰しも運命の瞬間を感じる時があるものなのですね。丈二との結婚を考えていた美帆が、同級生の優司と再会したことで2人の間には見えない引力が働いたのだと思います。過去を背負った男と出会った瞬間に時間や理屈といった世界は消えていったように感じました。恋より深く心が繋がり、絆ができていくように結びついていく2人。優司の背負う龍が美帆の心にも散りばめられていったのでしょう。最後の希望が見える終わり方も好きです。2016/05/03

ゆきねこ

62
ドラマチックすぎる。極端すぎる。主人公が絶世の美女だもの。出生が複雑。養女とか、養護施設出身とか、父親は本当は誰か、とか。ヤクザが出てきたり、婚約者が政治家になりたがっていて、根性がとことん悪い姑が出てきたり。その姑に啖呵を切る辺りも劇的というか、現実離れしている。ジェットコースター並みの展開。その婚約者は出世のために別の政治家の娘と見合いしていた。なんちゅー奴だ。昭和時代の「赤いなんとか」山口百恵さんが出ていたやつを思い出しました。優司が死んでしまったような含みがあったけどやっぱりドラマチックに終わる。2021/09/26

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