内容説明
アリと共生する昆虫を研究する、生き物が大好きな研究者の物語だ。アリと共生する好蟻性昆虫を知っている人は少ないだろう。本書では、その虫の世界のとびらを開き、虫大好きな研究者の日々の研究誌をつづる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Toshi
19
気がつけば、ここ数年読んだ虫関連の本は、ほとんどこの本の著者、丸山宗利さんによるもの。本書はその丸山さんがなぜ好蟻性昆虫の専門家になったのか、そしてその研究、またフィールドワークはどんなものなのかを描く研究の記録である。但しそこは丸山さんだけあって、読み物として面白い。とにかく研究対象が蟻の巣に居候している昆虫たちと言うとてもユニークな分野なので、分類学に至る話まで出てくるが、それを含めてワンダーランド。2024/05/15
tom
11
コメント書くのも恥ずかしいが、記憶のために書いておきます。この本、4年前に読んでいました。登録するときになって、初めて再読本だったことに気付きました。これには、少々驚きました。おまけにですよ、感想は、最初に書いたものとまったく同じです。これにもビックリ。ダメだ、私の軟化頭。2017/12/05
tom
11
昆虫の研究というのは、なかなか面白い。最近読んだ「裏山の奇人」は、なかなかの絶品。この本は、同じく東海大学出版部から出ている「フィールドの生物学」の一冊ということで借りてきた。かなり期待していたのだけど、こういう研究をする人は、とても地道に真面目、かつ熱烈ということを理解できたのが収穫か。私にとっては、アリさんの生態の面白さというものが、いまいち伝わってこないということが少々残念。「フィールドの生物学」には、何冊も出ているので、ほかの本を読んでみます。2016/02/29
わらわら
8
著者丸山宗利氏が甲虫から好蟻性昆虫へ、そしてハネカクシの分類研究に。専門分野と思われる文章に途中退却と思ったが、その冒険の文章は面白く。ハネカクシ、ヒメサスライアリにも魅せられるが丸山宗利氏の生き方に魅せられる。「私はこれからもアリの巣を求めてあちらこちらをめぐりめぐるだろう。そして新しい発見をするたびに、その感動を人に伝えたいと思っている。ああ、なんて楽しみなことだろうか。」と結んである。生物多様性のすばらしさを伝えたいとも。自然をそのまま残したいと思う。2015/10/15
inugamix
7
分類学の、面白くそれゆえ割と高度なところを、実に易しく読ませてくれているのではないかと思いました。用語等が小難しくならないようにしつつ、学名や出処はきっちり押さえてある感じ。研究職につくまでの道のりも描かれ、進路に悩む方にも興味深そう。蟻の巣をめぐる冒険でざくざく出てくる未記載種の数々に、仁木順平氏(砂の女)は海辺の砂丘になぞ行かず蟻の巣見張ってたらよかったんや、とか思いました。北海道住まいだし雪が解けたら這いつくばって蟻の巣見てみようっと。2012/12/06
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