内容説明
東日本大震災に襲われた牧場で母馬の命と引き替えに産まれた奇跡の子馬「リヤン」が、福島の人々の想いを背負ってターフを駆ける! 馬と人、人と人の「絆」の感動物語! 舞台は、千年の伝統を誇る世界最大級の馬の祭り、「相馬野馬追」が開かれる福島県南相馬市。2011年3月11日、津波に呑まれた南相馬の牧場でただ1頭生き残った牝馬シロは芦毛の牡馬を産み落とし、息絶えた。「リヤンドノール(北の絆)」と名づけられたその子馬を、牧場主・雅之とその長男・拓馬は、放射能汚染の風評被害などと戦いながら競走馬として育て、デビューさせる。リヤンは拓馬たちの夢を載せ、日本ダービーめざして疾走する……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
99
【東日本大震災・あの日を忘れない】イベント参加中/イベント期間中に読んだ本で、初めてこの文をレビュー内に入れました。お察しください。あっさりしていて心が掻き乱されるところがあんまりなかったのです。例えば津波にのまれたらしい恋人の遺体も見つけられなかった哀しみがよくわかりません。ていうか、この人が好きだ付き合いたい、付き合えて嬉しいという気持ちも読み取れませんでした。私が察しろということですね。あっさり被災者の女の子とデキてしまったとしても驚きませんでしたよ。そんなことはなかったですが。馬は可愛かったです。2018/03/18
スミレ
31
ドラマ化を機に読みました。 震災の日に産まれ母を亡くした子馬が、たくさんの人とふれ合いながら競走馬として成長します。 最初は専門用語が多くて、なかなか読み進められませんでしたが、どんどん引き込まれました。 お馬さんってすごい。こんなにも人を理解し、感情がある動物なんですね。 競馬には全く興味がありませんでしたが、競馬場に行ってみたいと思いました。 そして、相馬市の伝統行事「相馬野馬追」を見てみたいです。2017/03/30
百太
27
競馬好きな方には絶対お勧めな本です。相馬馬追見に行きたくなりました。 本作は震災が大きなテーマとなっていますが、読みやすさ重視のライト感で、この時期鬱っぽくなる私には、リアンはホントいいこ💛とでき過ぎでも救いです。 2019/03/06
なっく
19
震災の日にフクシマで生まれた競走馬の物語。それだけで背景は十分、あとは人と馬、人と人の絆を力強く描くだけで素直に感動できる物語となっている。地震が起きるのも自然なら、馬が走るのも自然。要は人間がややこしくしてるだけなのか?自然をありのままに受け入れる大らかさを持ちたい、少しでも。2017/05/23
フクミミ
13
東日本大震災の日に南相馬市のファームで生まれた一頭の子馬。リアンドノール(北の絆)と名付けられた若きサラブレッドは地元の期待を集め日本ダービーを目指す。南相馬市の馬追い祭りにかける地元民達の熱い思いや震災当時の様子に胸が詰まる思い。馬の個性やクセ、ジョッキーのかけ引き、競馬シーンも臨場感があってワクワクする。サラブレッドを産出するファームの人達や調教師、いろんな人の思いを乗せて駆けるリアンに胸が熱くなること間違いなし。2017/04/17