オウム死刑囚 魂の遍歴 - 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

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オウム死刑囚 魂の遍歴 - 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

  • 著者名:門田隆将
  • 価格 ¥1,699(本体¥1,545)
  • PHP研究所(2019/01発売)
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  • ISBN:9784569841373
  • NDC分類:169.1

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内容説明

遺された「獄中手記」5000枚が明かす驚愕の真実――。想像を絶する犯罪を繰り広げ、多くの犠牲者を生んだオウム真理教。若者たちは、いかにこの教団に魅入られ、なぜ事件に走ってしまったのか。教団で見たものとは。そして獄中の絶望と反省の日々の中で辿り着いた境地とは――。本書は、「修行の天才」「神通並びなき者」と呼ばれ、教団の“諜報省長官”を務めた井上嘉浩の48年の生涯を通して、オウム事件の核心に迫った「究極の人間ドラマ」である。なぜ、井上嘉浩なのか――。井上への取材は、オウム事件当時(1995年)にさかのぼる。『週刊新潮』のデスクだった著者に刑事が語った、「いざというときに、井上は殺人から“逃げている”」という言葉から始まったのだ。高校生の頃から瞑想や信仰に熱心だった井上嘉浩は、ふとしたきっかけでオウムに出会い、巧みに洗脳され、はまり込んでいく。だがやがて、教祖・麻原から死に直面するほどの様々な苛烈な扱いを受け、苦悩と葛藤の果てに、遂に犯罪に手を染める……。逮捕後、両親との交流をきっかけに良心を取り戻した井上は、オウム幹部のなかでは最初期に教団から脱会し、裁判では、教祖や教団と対決する。だがその結果、四面楚歌の境涯に置かれることにもなった。井上嘉浩が遺した手記と、膨大な取材から浮かび上がってくるのは、誰もが闇に落ちかねない恐ろしさである。だからこそ、「極限の状況下で、人間としていかに生きるべきか」という問いが眼前に浮かび上がり、心が揺さぶられる。カルトの悲惨な事件を二度と引き起こさないためにもぜひ手に取りたい、人間の心の深奥に迫る傑作ノンフィクション。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

185
死刑執行の報道が昨年だった事を思い出させる。忘れやすい私だがオウム真理教・地下鉄サリン事件・・覚えている。今も苦しんでおられる方がいる。門田さんの今作は良くも悪くも人間『井上嘉浩』がここにあった。これだけの事を手記に記する人間が何故・・と思ってしまう。一審の裁判長の言葉が沁みた。「すべての罪は、わが身にあり」自分を俯瞰している言葉も今は虚しい。結果的に死刑執行でも、再審は認められるべきだったのではないだろうか。葬儀の際の父親の言葉を知るのも苦しい。二度とあのような事件は起こりませんようにと切に願うのみだ。2019/04/17

遥かなる想い

134
オウム事件の死刑囚 井上嘉浩をめぐるノンフィクションである。まじめな若者がオウムの虜になり、犯罪集団に加わっていくのかが 丹念に描かれる…暴走した集団の狂気が 本当に怖い。加害者視点の描写だが、多くの人々の人生を狂わせた あの事件の記憶が蘇り、心に痛い… 贖罪と悔恨の日々が 両親の苦悩と重なる …死刑囚の物語だった。2021/11/16

ゆみねこ

105
間違った師匠に出会ってしまった一人の真面目な若者。危ないと思った時に逃げることは出来なかったのだろうか?死刑制度の是非は、私にも答えは出せないけれど、ご両親の哀しみを思うと切ない。2019/04/22

nyaoko

82
オウム関連の本を何冊か読んでるけど、この井上元死刑囚だけは「どうして…」と思う気持ちが大きい。最も若く、自分と歳も近く、同じ物を見て育ってきたからか、気持ちが寄ってしまう。彼がオウムに出会うまでの僅か18年の生き方、純粋で素直で勤勉で、愛犬と家族を大切に思ってただけに、こんな馬鹿げた事に罪を重ね、盲信して行った姿がどうしようもなく悔しい。事件に直接的に手を出していないけれども、関わった罪はあまりに重く残忍で、死刑をおいて他にない。それでも…それでも彼にはもう少し、犯した罪を悔いて懺悔して欲しかった。2019/07/15

ろくせい@やまもとかねよし

67
オウム真理教事件に関わった井上嘉浩の死刑が2018年7月に執行。本書はそれを機に出版される。彼と両親との手紙や井上本人との面談から、彼のオウム入信、事件への関与、裁判への対応のレポート。京都有数の大学への進学高校に在籍していた井上は、超越的な現象に強い興味をもっていたとのこと。アリバイ的に進学した東京の大学を中退し、両親の反対を押し切ってオウムに出家。オウム内では、多くの疑念が薄れていき、凶行を犯すまでに至る。逮捕後は、両親の力添えもあってオウム脱会、真相究明に協力。犯した罪の重さを考えるとやるせない。2019/02/16

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