講談社文庫<br> グリーン車の子供

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講談社文庫
グリーン車の子供

  • 著者名:戸板康二【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 講談社(2019/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061362376

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内容説明

子役が気に入らず出演をとまどっていた雅楽は、グリーン車で偶然隣合わせた奇妙な女の子を見るうちに……。新幹線をともに旅する読者を意外な結末に導く絶品。日本推理作家協会賞を受賞した表題作をはじめ、洒脱な老優・中村雅楽と竹野記者の名コンビが活躍する11篇を収録。劇通にして人間通の著者ならではの、アイデアが魅力の傑作集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

tomo6980

2
気負ってミステリを書いているような昭和30年代の作品より「いい話」にシフトした昭和50年代の話が好き。少し謎解きのある芸談。2020/08/13

さいと

2
短編集、表題作「グリーン車の子供」まで読んでギブアップ。途中で止めた本の感想は書かないが、これは短編なので書く。表題作について、アクロバティックと言えばいいのか、確かに思わぬ真相にたどり着くが、推理に至って後出しで情報が出てくるのと、あれこれ考えた結果真実が見えてくると言うより、決まった答えにたどり着くために伏線を回収しているだけに思えてきてしまった。読んだ範囲ではだいたい同じような気分になった。2019/03/19

キートン

2
以前鉄道ミステリアンソロジーに表題作が含まれており、一度ちゃんと読んでみたかったシリーズ。 事件発生から調査、推理、披露までの過程が穏やかな文章と相まって独特の雰囲気が出ており、傑作というよりも、佳作・秀作という言葉似合うような一冊。 2018/06/20

浅木原

2
中村雅楽シリーズ、昭和30年代発表の3編と50年代発表の8編の計11編。前作『團十郎切腹事件』と同様、30年代の3編はあらすじを読んでいるような生硬さが否めないんだけど、表題作以降の50年代になるとぐっと小説としてふくよかになる印象。白眉はやはり名作と名高い表題作で、なるほど北村薫以前の日常の謎ミステリとして意外性十分、卓抜した仕上がりの傑作。泡坂人情ミステリを思わせる雰囲気の「妹の縁談」「お初さんの逮夜」も逸品で、特に後者はミステリとしての解決が切ない結末を引き立てて感服。面白かった。2015/02/12

ベック

2
竹野が雅楽に寄せる信頼と期待がストレートに読者に伝わってくる余裕のある書きっぷりも良かった。ただし、肝心のミステリの部分についてはそれほどサプライズはない。『作られた謎』としての作為が見え見えなので、そこに驚きはないのだ。いってみれば筋道をつけられたミステリとでもいおうか。構築された謎と解明のプロセスがあまりにもうまく型にはまりすぎているのでいささか御都合主義的な肩透かしを感じてしまうのである。だが、そうであるにも関わらず本シリーズは充分魅力的だ。ミステリとしての興趣以上に物語としての切れ味が抜群なのだ。2007/04/16

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