内容説明
障害者について考えることは、健常者について考えることであり、同時に、自分自身について考えることでもある。2016年に相模原市で起きた障害者殺傷事件などを通して、人と社会、人と人のあり方を根底から見つめ直す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
100
図書館本 縄文杉や富士山はモノ言わないけどたしかに何かを感じることができる。そうですね、インスピレーションというやつにちかいかな?縄文杉にかぎらず人間でも存在するだけで価値があるといえますね。ただし…、人と向き合うことをやめ、人の意見に耳をふさぎ一方的な承認欲求を満たそうとするだけの植松被告には人間としての価値はなさそうですね(インスピレーションを受けられない貧困な心の人間はインスピレーションを与えることもできないと思われるから)2022/03/22
くたくた
49
人の本質は、助け合って感謝の気持ちを交わしたり、もっと深いところで心を揺り動かされるところにある。人と人が助け合うためには、困っている人と助けてあげられる人の両方が必要で、その意味では人に助けてもらうしかない障害者も確かに世の中の役に立っているのだ。屋久島の縄文杉も富士山もそれはそれとしてただそこにあるだけ。それから生きる勇気をもらったり、神々しい美を感じたりするのは、人間の側の営み。人間の共感する力の発露である。障害者だって同じ。寝たきりの障害者を前にして、それが意思の疎通もできない無価値なものに2019/01/29
ちえ
42
読みやすい、気付きが沢山あった。映画にもなった『こんな夜更けにバナナかよ』の作者が相模原事件後に書いている。富士山や屋久杉から感動を感じるのは人間の感受性で、ただあるもの(人)からか感じることができるか、出来ないか。それは確かに相模原の犯人への鮮やかな反論だ。海老原宏美さんのことをもっと知りたい。障害者たちが声を上げたことが今の私達の生活に繋がっているんだよね(介護保険とかも)障害ー障がい、表記の仕方が言われていた時期もあったよね。2023/04/09
ゆう。
42
障害者と支援者との関係をみながら、支え合うことについて考えていった内容です。障害や高齢など、いわゆる生産性の視点からは存在を否定されてしまう人たちに対して、本当は支え、支えられる関係は双方向的なのではないのかと問題提起をしています。障害者と健常者の違いも実ははっきりしなく、多様性を認め合う社会のあり様が大切なのだと思いました。ハッと気づかされる部分も多かったです。ちょっと障害者運動の過激派に対して無批判でありすぎるかなという点が気にはなりましたが。。。2019/03/30
ちゅんさん
35
以前読んだ中村哲の本の中の「人のために何かしてやるというのはいつわりだ。援助ではなく、ともに生きることだ。それで我われも支えられるのだ」を思い出した。人は支え合って生きている。この当たり前だがつい忘れてしまいがちなことを忘れずにいたい。2025/02/03
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