中公新書<br> 兼好法師 徒然草に記されなかった真実

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中公新書
兼好法師 徒然草に記されなかった真実

  • 著者名:小川剛生【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 中央公論新社(2019/01発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
  • ポイント 320pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121024633

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内容説明

兼好は鎌倉時代後期に京都・吉田神社の神職である卜部家に生まれた。六位蔵人・左兵衛佐となり朝廷に仕えた後、出家して「徒然草」を著す――。この、現在広く知られる彼の出自や経歴は、兼好没後に捏造されたものである。著者は同時代史料をつぶさに調べ、鎌倉、京都、伊勢に残る足跡を辿りながら、「徒然草」の再解釈を試みる。無位無官のまま、自らの才知で中世社会を渡り歩いた「都市の隠者」の正体を明らかにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

174
吉田兼好は「吉田」ではない、ことはわかったが、「真実」は見えてこなくてがっかり。自分にとって細々とした記述が多過ぎて、入り込めなかった。2023/05/08

はっせー

148
兼好法師。必ずといって古典の教科書に出てくる。徒然草の作者であり、吉田神社の神職の子供であった。しかしそれがどうも違うらしい。吉田兼好は捏造されたのである!そもそも吉田という名字でもなければ京都出身でもない。そして兼好法師は、侍の家の出身なのだ。私達が知っている兼好法師とはちょっと違う。時代のうねりの中懸命に生き抜いて、そして徒然草を書いたのである。ここで問題なのは捏造である。捏造を行ったのは吉田神社であった。自分たちの権威をつけるために。歴史はいい意味でも悪い意味でも変わる。真実を見つけるしかない!2021/07/25

KAZOO

123
最近の中公新書は日本史の分野では非常にヒットを飛ばしている感じがします。この本もそうで、昔からの兼好法師のイメージが完全に崩されたという気がします。徒然草のような随筆だけを読んでいただけではわからない人物像が浮き上がってきます。世俗的な人物で今の官僚の姿を垣間見る思いがします。楽しめました。2018/01/04

かごむし

36
学校で学んだ徒然草の幾つかの文章に魅せられた記憶がある。本書は、兼好法師の生きた同時代人の日記などの史料から彼の実像に迫る本である。一人の人間の人生を把握するために、鎌倉時代末期からの激動の時代背景から説き起こされ、政治体制の変化、兼好法師の役割など、非常に読み応えのある読書となった。後世、吉田兼倶という人が、自家の箔をつけるために兼好法師を引っ張り出し、系図にはめ込むというねつ造を行った。それが世上流布して通説となり現代に至っているというのは驚きであった。著者による徒然草の現代語訳はいつか読んでみたい。2019/01/01

kokada_jnet

36
吉田兼好の生涯についての通説をほとんど否定する、著者の熱さが面白い本。しかし、本当に過去の研究者が、そんなにみんな、間違えていたのかね。 2018/08/12

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