内容説明
仏陀にはダイバダッタ、イエスにはユダ……。
新しい宗教が説かれるとき、
必ず暗躍する悪魔の正体とは。
事実のすり替え、嫉妬の合理化、
そして欲望の肯定――
正しく生きる人びとをかく乱する、
その巧妙な手口を見破る“智慧”を。
本書からは生々しい悪魔の言葉が伝わってくるが、ある意味で、人間としての自己保存欲に全てが起因していることが判る。
だから「諸行無常」「諸法無我」の教えが必要となる。この世は怨憎会苦、愛別離苦の世界であり、肉体は仮の姿で、あの世に持って還れるものは「心」しかない。この世のみに栄えようとする諸欲を捨て、苦しみの炎を吹き消して「涅槃寂静」の平安の世界に入るべきなのである。
(著者「あとがき」より)
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