内容説明
優しくて切なくて、もう息もできない!
もうすぐ小学六年生になる春休み、交通事故で心の中にあった「愛」をなくしてしまった駒野真心(マコ)。これまでのような感情が芽生えないことに違和感を抱いた矢先、真心は不思議な店の中に立っていた。そこは「愛情融資店まごころ」。
憩(イコイ)という美しい女店主に会い、真心は愛を融通してもらい新学期を迎えるが、教室にやってきた転校生の男の子を見てびっくり。それは、3年前の夏休みに知り合った忍(オシ)くんだったから。しかし、久しぶりに会った忍くんは、なんだかそっけなくて・・・・・・。優しかった忍くんに一体何があったのか? 真心は忍くんのことが気になり、自分の持っている愛情を忍くんに振り込もうと考えるが・・・・・・。
マコをはじめ、「愛情融資店まごころ」を訪れるさまざまな境遇のお客たちが
愛をめぐってくりひろげる優しく切ない物語。
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
※対象年齢:中学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とりじまカラス
4
愛情を貸し借りする店と言う、変わった題材の一作。 愛情の融資とはどんなものか、その仕組みや制度がちゃんと物語に活かされています。 文章も詩的な雰囲気があり、文学っぽさがありました。 それでいて読みやすい内容なので、ちょっといつもよりマジメな話を読んでみたい小学生にオススメです。2019/09/29
飲も飲も
2
まごころ・・・。大切だね。2019/08/16
ichijo
1
マジで舐めてかかって読んでみたら、普通に感動してしまいました。どのエピソードも出来がよくて、むしろ逆に自分が小学生の時に読んだとして、どこまで感じることが出来たのだろうかと気になりました。2021/09/23
鵜鷺乃鈴芽
0
イラストが可愛かったので手に取りました。とはいえ、「こ、これが児童文学!?」と驚くくらいにはレベルが高く、大人でも十分楽しめるし感動します。通貨が『縁(えん)』なところも設定が練られていて好きです。2023/08/07
てらさか
0
題材と表紙はステキ。本文のほとんどのページにあるダッシュがちょっとうっとおしい――のは個人差があるかもしれないけれど――。名前がみんな回文になっているのはどうなのかなと思います――。2019/11/18