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内容説明
日本には確実に金持ちだけを優遇する制度が確立している。その大半を占める大企業とその役員たち、開業医、地主などは、狡猾に富を守り、増やし続ける仕掛けを活用している。彼らは政治と結託し、サラリーマンをはじめとする庶民に税金を押し付けて暮らしているのだ。一皮むけば「アンフェアな法則」だらけの日本経済──その秘密の構造を本書はあまねく公開する。
◎IT社長が富裕層の中心という錯覚
◎仮想通貨で儲けようとした人々の現実
◎地主だけが得をする不動産・金儲けスキーム
◎相続税を逃れる「偽装農家」の実態
◎消費税は貧乏人から搾取するためにある
◎アンフェアに生きるのが富裕層の常識
◎マルサは大企業に踏み込めない
◎なぜ日本の大学授業料は世界一高いのか ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
12
金持ちになるための近道は、税金を払わないことのようです。理由は費用対効果が低いからで、業界団体が陳情のためせっせと議員を尋ねるのはこのためです。特に新規参入を妨げるための法整備作りに積極的で、待機児童が減らないのも保育園の業界団体が新規参入させないよう圧力をかけているからです。こうなると子供の数が減り、やがて税金や社会保障費を払う人も減っていくので、さらに負担が増えていく図式です。そうなったら、金持ちはさらに圧力をかけていき、さらに格差が広がり、という流れです。政治家を1/10にできる法整備できないかな?2022/09/08
こも 零細企業営業
12
読めば読むほど腹立つわ・・手足を食べてるタコと同じじゃないか、、、バブル崩壊、ソ連崩壊、ドイツ統一から始まった金持ち達の暴挙。税金の基本「公平」で「応分負担」。それを崩して自己の利益を最優先にされて30年。自殺者が2万人、フルで働いても生活が出来ない社会が出来上がった。それを是正させるには労働者が結託するしか無い。労働組合を再建するしか無いんだろうな・・・ 2019/10/11
hatman
10
日本国内の格差の原因を、既得権益(お金持ち)の面から記した著。 槍玉に挙がっているのは、地主・開業医・キャリア官僚・大企業経営陣。 開業医が勤務医と比較して儲かっていること、流行っていない医院が潰れずに新しい建物になる理由がわかった。 お金持ちの収入源はキャピタルゲインが多いのに、それに関わる税金が比較的低いのは、やはり政治が機能していないことなのだろう。 うすうすは感じていたが、こうも書物で断言されると少し気分が悪くなる。2020/04/04
miyatatsu
7
改めて税というものの勉強をしていきたいと心から思った。また学んだことを身近の人に教えていきたい。2019/03/13
ガンジス川沐浴子
4
読んでて軽く絶望するけど、みんな読んだ方がよい。 日本では金持ちにはポッと出でなれるものでなく、老舗大企業の幹部、株主、地主。 不動産投資において、すでに良い場所は金持ちに押さえられていて、彼らはそれを手放さないとか。 後半の財界の希望に沿って消費税が増税される話(社会福祉には使われず金持ちの減税に充てられる)とか、非正規雇用の数とパートタイマーの賃金とか、目を向けなくてはならない現実。2021/12/04