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内容説明
『リトル・マーメイド』のストーリーなら、多くの人が知っているでしょう。中でも悪役の魔女のアースラは、一途に恋するアリエルを騙して、3日間の間に王子と恋に落ちなければ、永遠に奴隷にするという条件で、アリエルの声と引き換えに彼女に足を与えます。さらに、アリエルの恋が成就しそうになると、自ら人間の女性に変身して、王子を誘惑します。しかし、なぜアースラは、アリエルをあれほどまでに苦しめなければいけなかったのでしょうか。彼女がこれほど執拗に権力にこだわる性格になったのには、家族に捨てられた過去と、育ての親を失った悲しみ、そして「醜い自分」を受け入れてくれない弟の存在がありました。ディズニー公式作品ではじめて解き明かされる、海の魔女アースラの生い立ち。原題『Poor Unfortunate Soul』(直訳:哀れで不運な魂)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aries
2
リトルマーメイドが大好きなので読んだけど他のシリーズと繋がってるのね。公式だけど2次創作として楽しめた。他者への怒りは自分自身をも苦しめるよね。それにしても今作のトリトンは酷く書かれてるな。2023/06/26
銀華
2
『リトルマーメイド』の海の魔女アースラはなぜ王の権力を欲したのか――原作『人魚姫』では人間の姿を与える魔女は、願いを叶える役割から逸しなかった。ディズニーでは海の世界に支配しようとする魔女の姿として描かれたその背景には生々しさが加わったように思える。アースラの養父が迫害される娘を庇って殺される。アリエルの父であるトリトン王は実弟で、自身の美の基準で姉を醜いと思い力を持つことを危惧して追い出す。周囲に振り回された彼女は憐れな魂の一人だった。個人的に白雪姫のその後があって幸せそうで良かったと思った。2021/05/19