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内容説明
森の中のお店、アンティークシオン。アンティークとは、誰かの使った古い品物のこと。店のご主人シオンさんが世界各地で出会った品物です。ここで起こる、不思議で心あたたまる6つのお話。物にはみな、持ち主との忘れられない物語があるのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんき
78
森の中にある骨董屋さんのお話。百年以上前のものばかりがお店にあります。骨董品って不思議な力があるみたい。人の心に語りかける力だとか、人を元気にしたり、奇跡を起こしたりする力。お客さんを引き寄せる力もあります。まあ、骨董品にもいろんな過去があったと思うし、幸せな時代ばかりではなかったと思います。長いあいだのその経験からいろんな力があるのかな、いろんな力を出せるのかな2018/10/01
ケロリーヌ@ベルばら同盟
66
自分が、愛しい人が、見ず知らずの昔の人が、慈しんだ大切な物。たとえ、金銭的な価値は無くても、身近に置いて触れたり使ったり、ただ眺めているだけでも心豊かに、それに纏わる思い出を辿り、また積み重ねて行かれる、かけがえのないささやかなものたちの声を聞く事が出来たら素敵だと思う。高原の町にひっそり佇むお店、アンティーク・シオンでは、そんな奇跡が起きるらしい。思わず触れたくなるような、柔らかい質感の装画と美しく古色を帯びた文章に導かれ、骨董たちの物語を逍遥。最後の数葉の白地の頁は、読者の大切なものの為の場所かしら。2019/07/24
ままこ
66
高原の町の人通り少ない場所にあるネコが店番の骨董店“アンティーク・シオン”。この店の骨董品にはお客を呼び寄せる力があるという…。骨董嫌いのお客にあるじが言った骨董品とただ古いだけの品物の違いにはなるほどなぁと思った。年齢不詳のあるじの挿絵が片桐はいりさんに見えてしまう。イメージにはぴったりかも。追憶と新しい出会いが織りなす不思議で優しい物語。2017/10/14
ぶんこ
64
心残りの読書が続いたので、茂市さんの文と黒井さんの絵の本を読みました。やっぱりお二人の世界は素晴らしい。人の少ない静かな高原に招かれたようで、穏やかで静かな心地に浸れました。それぞれに物語が宿ったアンティーク、そして黒猫のマフィン、元別荘だったお店。好きな骨董に囲まれて・・・理想的な老後?だなぁ。村のおばあさんが大事にしてきた古伊万里の大皿が、幸せなお皿として生かされていったのも嬉しいし、お孫さんたちと一緒の生活となったのも嬉しい。幸せを運んでくれる骨董とシオンさんに癒されました。2020/11/27
はる
55
茂市さんらしい優しく穏やかな物語。高原の町のはずれにある少し不思議な骨董店。長年愛されて使われたものには心が宿るというのが素敵です。おはぎを作り過ぎたおばあさんとタヌキの家族のはなしが特に好き。黒井健さんの絵もいい感じだけれど、店主は少し自分のイメージと違うかも。2016/06/15