ダイエットの科学 - 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く

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ダイエットの科学 - 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く

  • ISBN:9784826901949

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内容説明

脂肪の多い食事は体に悪い、朝食は必ずとるべきだ、ビタミンサプリで健康になれる、太るのは意志が弱いからだ……、これまで正しいとされてきた食事とダイエットの〈常識〉には、実は間違いがいっぱい!

最新科学が解き明かす、本当に体に良い食生活の秘密と、腸内細菌の知られざる力。

目次

1 ダイエットという神話
乱立するダイエット法/公的なアドバイスとインチキ科学/ダイエットをして太る人/世界にしかけられた時限爆弾/無知を広めないために/ジグソーパズルの足りないピース
2 微生物  ダイエットとマイクロバイオーム
最も身近な生き物/踊るアニマルキュール/未開拓地への入植者/受け継がれていく微生物たち/マイクロバイオームで肥満を予測する
3 カロリー  運動で本当にやせられるのか?
熱力学の基本法則/カロリーの誤解/三六〇〇キロカロリーの食事を一〇〇日間続けると……/なぜ太りやすい人がいるのか?/もう一つの仮説/舌と栄養と超味覚者/運動の習慣と意志の力/痩せるためには何キロ走るべきか?/腸内細菌は運動がお好き/脳でカロリーを消費する
4 総脂質  体に良い脂肪、悪い脂肪
食品界の大悪党/実のところ、脂肪とは何なのか?/誤解されるコレステロール/不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸/脂肪はいつから悪者になったのか?
5 飽和脂肪酸  乳製品のすすめ
フランス人はなぜ長生きなのか?/生きているチーズ/フレンチ・パラドックスの謎を解く/腸内細菌が変われば反応も変わる/「脂肪悪玉説」の裏側/ピザしか食べない男/クレタ島の住民とアーミッシュ/ブルガリアの健康食品からヤクルトへ/ヨーグルトで痩せられる?/プロバイオティクスという可能性/「ヨーグルトは体に良い」の科学的根拠/遺伝子と腸内細菌/腸と脳/IBS患者の腸の中/ストレス対策にはヨーグルトを
6 不飽和脂肪酸  オリーブオイル、そのほか地中海式食事
「あかみ」と「あぶらみ」/肉抜きダイエット/ニワトリにマラソンランナーはいない/祖母が食べていたものを食べること/オリーブオイルの再発見/脂肪分たっぷりのミラクルドリンク/素晴らしき地中海式食事/エクストラバージン・オリーブオイルの効用/ポリフェノールと腸内細菌
7 トランス脂肪酸  ジャンクフードの恐るべき真実
世界で一番危ない食品/発明の才が生んだ奇跡/制限されるトランス脂肪酸/トランス脂肪酸の現状/ちょっと具合が悪くって……/世界を支配するファストフード/ジャンクフードの依存性/「スーパーサイズ・トム」/肥満は感染するか? /中国のお粥と荒くれ者の細菌/悪いものを追い出し、良いものを迎えよう/肥満大国化する中国/腸内細菌のマインドコントロール?
8 動物性タンパク質  肉と魚と旧石器時代
肉を食べるということ/太っちょの葬儀屋/ステーキを食べて痩せる/アトキンスダイエットの興隆/なぜリバウンドするのか?/何キロ痩せるかは腸内細菌が知っている/肉を食べない人々/ビタミンの問題/パレオダイエットの背景/狩猟採集民族の腸内細菌/肉と言ってもいろいろあるが……/L-カルニチンと心臓発作/では、魚はどうなのか?/旧石器時代に連れ戻す/リデュースタリアンのすすめ
9 非動物性タンパク質  豆、海藻、キノコ
肉以外のタンパク質源/大豆の健康効果/イソフラボンとエピジェネティクス的効果/豆乳、そのほかの大豆製品/海藻と日本人/飛び移る遺伝子/長寿とうま味をもたらす秘密/キノコおよび菌類について
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

26
「ダイエット」の文言に目が行きがちだけど、どちらかと言うと副題がメイン。とにかくなにかを食べると健康になる或いは健康を害するという単純な話が広まりやすいけれど、実際にはそんなに単純なものではないし、なにごとも過ぎれば害悪になるということが分かります。さまざまな知見を検証していった結果、著者は「腸内細菌」に注目するというところにたどりつくのだけど、そのあたりの知見はなかなかに興味深いです。過度の衛生概念に振り回されず、いろんなものを食べよう、という結論は納得がいくものでもあります。厚いですがおすすめ。2017/09/21

スウィーニー校長

13
★★★★★ ダイエットは、減量ではなく食事という意味。 食事や成分について、有効か有害か、エビデンスはどうなのかをツラツラと書かれています。 「これを食べろ!」や「コレを食べるな!」という明確なメッセージがある訳ではないので、読んでいて面白くはないが、そこが本書の非常に良い所、有益な所だと思う。 ちなみに表紙はブロッコリーだが、特にブロッコリーに関する記述は無い。2019/06/13

あんこ

12
巷あふれるダイエット神話を豊富なエビデンスで検証する。筆者が実際に試した話もあって、読みやすくとても面白かった。自分のお腹にもいる腸内細菌がいとおしく思えてくる。どんな細菌がいるのか検査してみたい。翻訳者の人も細菌検査を受けたそう。人間ドックで一緒にできたら手軽でいいのになあ。2018/04/10

GASHOW

9
いわゆるダイエット本がエセ科学で溢れていることから、そものそも人体の仕組みや食料が取り込まれることなどを科学的に解説している。優しい表現で詳しさも絶妙。解説の種類が多く、各ボリュームが少ないので読みやすい。大腸菌と人類の共生関係を説明している本によるダイエットの解説の本をまさに読みたかったので、すごくよかった。2017/08/17

スリカータ

7
痩せるためのダイエット本ではありません。健康の為には、腸内細菌の多様性を向上させましょう、という内容。それを様々な事例を挙げて、解説している。双子を使った実験が多いと思ったら、著者は双子研究の第一人者だった。今はやりのグルテンフリーなど、食品群の一部を食べないダイエットは腸内細菌の多様性を高める訳はなく、無意味だと判る。良質な乳製品とエキストラバージンオイルはお勧め。海藻やキノコ類も良い。大便の半分弱は腸内細菌の死骸。2017/11/14

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