新潮文庫<br> 天皇陛下の私生活―1945年の昭和天皇―(新潮文庫)

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新潮文庫
天皇陛下の私生活―1945年の昭和天皇―(新潮文庫)

  • 著者名:米窪明美【著】
  • 価格 ¥572(本体¥520)
  • 新潮社(2018/12発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101214962

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内容説明

太平洋戦争の敗色濃い昭和20年、大日本帝国の国家元首だった昭和天皇は、どのような日常生活を送っていたのか。正月、空襲警報発令後の宮中祭祀「四方拝」から、終戦時のクーデター未遂、翌年始に発せられた「人間宣言」の署名まで、皇室存亡の危機にあった1年間に焦点を絞り、『昭和天皇実録』をはじめ膨大な資料を読み解き、日々の暮らしや人間関係を鮮やかに甦らせたノンフィクション。(解説・門井慶喜)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

22
▼昭和天皇の昭和20年1年間の私生活を、日記に近い形式で描いている。戦争終結の年なので、まさに激動の一年の記録である。▼直前に、同時期の藤田侍従長による「侍従長の回想」を読んでいたので、内容に重なる部分があった。他の資料で読んだことのある光景も出て来たので、著者が相当念入りに歴史資料を取材して纏めたものだということがよくわかった。▼ただし、天皇夫妻の心情の描き方を読むと、ドラマ仕立ての加飾された表現もあるのかなと感じた。▼読みやすい一冊だ。2021/08/29

浅香山三郎

9
伊藤之雄『昭和天皇伝』からの流れ。天皇についての記録・回顧録、側近の手記などが豊富に残る昭和20(1945)年の天皇の「私生活」を戦時の生活の場であつた御文庫を軸に描く。御文庫附属室といふ、御前会議のあつた地下壕のことはよく知られてゐるが、天皇の衣食住については存外に知られてゐない。本書は、280ページ余りといふ、比較的少ない分量で、この狭小な御所の生活を記し、あとがき(門井慶喜氏)にあるやうに、宗教的権威・文系の文化人・理系の研究者・国家元首・一家の家長といふ多面性をもつた天皇の姿を魅力的に描いてゐる。2022/02/08

駄目男

7
長い天皇家の歴史の中でも壬申の乱を除けばどうだろうか、信長時代の正親町天皇、足利尊氏と戦った後醍醐天皇、幕末の動乱に苦悩した孝明天皇、日清、日露を乗り切った明治天皇、そして天皇制すら危ぶまれ激動の時代を生きた昭和天皇。しかし、国土が焦土と化し、民族が滅亡の淵に立たせられた昭和20年、いったい昭和天皇は何を考えどうしていたのかというのが本書だが、歴代天皇の中でもこれほどの激動期に生きた人は他にいないのでは。日本史に於いては昭和20年こそ長く記憶に留め、民族として忘れてはならない年ではなかろうか。2018/09/15

かやは

2
昭和20年にフォーカスをあて、天皇と皇室の私生活という切り口から、昭和天皇その人と家族、皇室という伝統、日本という国との関わりあい方とその中での皇室の在り方、そして人間の生活というものとはそもそもなにか、ということを考えさせてくれる一冊。(こういっちゃなんだけど)のぞき見趣味的に読んでも面白いですよ。2019/04/05

はちがみっつ

1
昭和20年のみに限った天皇の私生活に迫ったドキュメンタリー。日記形式で進み、あくまでも私生活であるため、外部からの情報もそれなりに限られたもののみ表記された。子煩悩で、生物学者で、国のために神事にとりくむお姿がリアルに描かれている。 後書きが、その当時の天皇の立場をずばりと言い表していて、その言い方が、いかにも時代小説家らしいドライなものいいなので、さすが、と感じた。一般民であるこちらは、ただその存在感のみで恐れ多い。2019/12/12

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