内容説明
「おれには人の死期が視える。そして、魂を移し替えることも」癖のある黒い髪と穏やかな表情をたたえる若い男は、妻殺しを目論む余命わずかな夫にそう告げた。男の名は玉緒。寿命を目前に、復讐を切望する者、憎悪をたぎらせる者、愛を伝えたい者たちに、心を揺らす提案を囁き続ける――生への執着に取り憑かれた人間の業を、巧みな構成と驚愕の結末で描く、衝撃の書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
67
続けて。ちょっと変化球おり混ぜてきましたね。こういう連作短編ってパターン化されるとつまんなくなっちゃうんですが、このくらいバリエーションあるのいいですね。続くのかしら?どちらともとれるラストですね。2020/04/22
momi
45
ダークミステリー「死者の棘」続編!!本当に彼に出会ったことはラッキーなことなのか!?その男は人の死期が視え魂を移し替えることができる!!人の体に乗り換えても生きたい…生への執着!!それぞれの欲望…人間の業の深さをみせつけられた感じです!衝撃と驚きの結末でした!2019/03/05
たか
12
なんとなく手にとってよんでみた。マジかめっちゃおもろいやん。しかも話が進むごとにより面白くなっていく。いい意味で期待を裏切る展開。ほんま面白かった。ってこれ続編やったんや。2019/07/16
一五
5
人間の業、執着。なかなかどんより。救われたのか、地獄に落とされたのか……2018/11/30
まぶりな
3
死者ノ棘の続編。人間逹が織り成す業のドラマと、それを娯楽として、高みの見物を決め込む玉緒との圧倒的な温度差が、今回も心地よく楽しめたと言いたいが、最終話では意外な展開に驚かされた。このシリーズ、続きますように。2018/10/18