内容説明
奨学金を借りる大学生の割合は5割を超え、延滞者も約20万人と増え続けている。一方、メディアでは奨学金タタキの言説が目立つ。給付型奨学金もいよいよはじまるが、その欠点は各所で指摘されている通りだ。しかし、奨学金はサラ金より悪質で、本当に若者を救っていないのだろうか?叩くだけでは何も解決しない。本書では、奨学金のみで東大に合格、ハーバードに通った著者が問題の本質を分析し、改革のための9つの提言を行う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
53
奨学金批判の本は結構読んだけど。擁護派の本は始めて、序章は奨学金の第1種奨学金と第2種奨学金の説明。利率の誤解や制度の細かな説明。延滞者にたいする対応など書かれていた。一時期は奨学金を利用して進学することを考えたが周りの大学生から聴くと千万円かかるときいて現代の就職率(非正規、正社員)など調べて、違う進学先に考えたのは果たしてあっていたのか否か。と個人的な意見。後半は海外の奨学金制度や留学生の奨学金制度!日本の学生より制度がよかった。( ; ᯅ ; `)2019/09/22
きいち
36
先日来、進学することになった長男が奨学金を利用することになって手続きを進めている。有利子なんだからローンと変わらんよね…と思って書類を見て、その低さに正直思わず二度見した。これはすごい。そこで読んでみたこの本、奨学金制度を今の社会に本当に必要なインフラの一つだと真正面からとりあげている。何より著者自身が、貧窮のところから奨学金を利用して身をたてた人物。だから、制度を肯定するだけでなく、よりよきものへしていこうという思いはハンパない。政府や企業、そして我々個人への提言、納得度高い。返済、確かに控除すべきだ。2018/06/10
羽衣 空
34
日本に留学している外国人に、とても手厚い制度があることを知らず驚いた。正直、外国人よりも、日本人にもっと目を向けて貰いたいと思う。意外と、奨学金制度を知らずに進学を諦めている人って多いのでは?学生にとっても、社会にとっても、より良い方向に発展して行って貰いたい。2019/06/13
kitten
18
図書館本。大卒の生涯賃金は高いので、奨学金使ってでも大学行く方がよいけど、それは期待値であって、リスクがあることに変わりはない。結局、大学で何を学んでそれを仕事につなげられるか、なんだが。その辺は別の話。授業料減免の範囲がかなり広いのは、もっと知られるべき。しかし、世帯年収の格差はやはり大きいと思う。貧困からの脱出は不可能ではないが、富裕層は圧倒的に生きやすいよね。2021/08/31
ゆにこ
15
私も夫も無利子の奨学金を借りていたし、授業料免除で通う子も結構いた。勉強さえ頑張れば何とか道は開ける。二次面接で落ちちゃったけどヨーカドーの給付型奨学金は本当に良いシステムでUFJ銀行なども給付型奨学金をやってくれている。こういう情報が貧困家庭まで届いて、勉強を諦める事がないようにと願います。2019/02/28
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